リノベーションは家の使い勝手をよくするチャンス！　そこで、整った部屋をキープするためにこだわったポイントを、整理収納アドバイザー2級の資格をもつライターの小林ユリさんに教えてもらいました。

もうちらかしたくない！リノベでこだわった収納スペース

掃除をすれば部屋はきれいになりますが、片づけをすることよりも難しいのは、整った部屋をキープすること。片づけても気がつくとちらかってしまう状態を回避するためには、自分が使いやすいと感じる収納スペースが必要です。

私が重視した収納のポイントは「簡単に片づけられて、整然とした状態を長くキープできること」でした。実際に使用してみて、片づけがラクになったと実感できた収納をご紹介します。

●ウォークインクローゼット

洗濯物が乾いたら、ベランダからそのままここに服を移動させています。服を畳む手間が省けたことで、取り込んだ洗濯物を放置することがなくなりました。

 

●階段下収納のハンガーパイプ

コートは外で着るものなので、玄関に。定位置を決めたことで、衣替えをするときにコートの収納場所に悩むこともなくなりました。取り出したいときにも「そういえばあのコート、どこにしまったかしら？」と探す手間が省けます。

 

●造作のテレビボード

据え置きゲーム機やDVDプレーヤーなど、置くもののサイズを測って寸法ぴったりにつくりました。特に奥行きに関しては無駄なスペースがほとんどないので見た目も整ってきれいに見えます。

 

●本棚

もともとクローゼットだった部分を本棚と小物類の収納スペースに変更。可動式の棚にしたので、マンガや雑誌、文庫本など本のサイズにあわせて調節できます。奥行きはマンガ本2冊分に設定することで、巻数の多いマンガや文庫本が省スペースで収納できます。

本棚の余白部分が少ないためほこりも目立たず掃除がラクになりました。

 

●本棚の下の引き出しと戸棚収納

爪切りやハサミ、ポケットティッシュ、ハンディモップなどの細々とした掃除道具類はすべてここに収納しています。

リビングに置きたい小物類をひとまとめにしてあるので、家族から「あれどこにある？」と聞かれることがなくなりました。

●洗面台と洗面所下の棚

小さめの洗面台ですが、タオル類やドライヤー、基礎化粧品のストック、メイク道具などはすべて収納できます。ボックス分けすることで、収納物が変わっても柔軟に対応させられるところが気に入っています。

また、鏡の横には小さな棚を設置しました。ここには使用中の基礎化粧品や髭剃りなどを置いています。普段から頻繁に使用するものはなるべく少ないステップで使えるようにしました。

以前は洗面台の鏡の中に髭剃りの収納場所を設けていたときにはしまうのを面倒くさがって出しっぱなしにしていることが多かった夫も、この収納棚にしてからは毎回定位置に戻すようになりました。

 

●リビングにつけたニッチ

わが家はリノベーション住宅なので、もともとあった壁の凸凹に合わせて食器棚を設置する予定でした。しかし完成間際になり、食器棚のサイズがわずかに飛び出してしまうことが発覚。業者の計測ミスから急遽つくることになったニッチですが、それならばとインターホンの子機を置けるように付近の壁にコンセントをつけました。カレンダーなどの“ちょっとしたもの”を置けるのも便利です。

 

●急な来客にも動じない家を目指して

部屋を居心地良く保つためには、自分にとって使い勝手のいい収納スペースが欠かせません。賃貸アパートに暮らしていたときはすぐに部屋がちらかってしまい、自分のズボラさ具合に辟易していましたが、自分に合う収納を造ってからは部屋がちらかりにくくなり急な来客があってもそれほど焦ることがなくなりました。

リノベーション工事から2年ほどたちますが、使い勝手のいい収納スペースを設けるには、その中に何を入れるかを考えてみることが肝心だということを実感しています。