外国人観光客の受け入れ再開に向けた観光庁の実証事業で、アメリカから来日した旅行関係者が25日、栃木県内の観光地を視察しました。

 

青々としたタケが生い茂る宇都宮市の若山農場。観光地として人気の竹林を歩くのは、アメリカ・ハワイから来た4人です。4人は観光庁が行っている訪日観光ツアー実証事業の参加者で、現地の旅行会社の関係者です。4人は日光市内も視察していて、日本の安全性や感染対策の状況について確認しながら県内外の観光地を巡ります。

 

世界的には観光客の入国を認めたり、ワクチンの接種で隔離を不要にしたりする国が増えつつありますが、日本への観光目的の入国は解禁の時期が明らかになっていません。政府はこのツアーを足掛かりにガイドラインを整備するなどして、段階的に外国人観光客を受け入れるとしています。

 

県観光交流課によりますと、去年、県内の外国人宿泊者数は1万7000人で、コロナ前の2019年と比べ23万人減少しました。県はインバウンド需要の回復に期待を寄せていて、コロナ禍前の水準に戻したいと意欲を見せています。

 

今後、県内にはアメリカのほか、タイやシンガポール、オーストラリアからツアー参加者が訪れる予定です。