10月開催の国体、障がい者スポーツ大会の注目選手・競技を紹介する特集「一期一会」です。今回は障がい者スポーツ車いすバスケットボールを紹介します。車いすバスケの魅力、そして選手たちの思いを取材しました。

車いすと車いすの激しいぶつかり合いと俊敏な動きや巧なパスパークが魅力の車いすバスケ。小山市出身の高松義伸選手が出場した去年の東京パラリンピックで日本は史上初の銀メダルを獲得、日本中を沸かせました。

宇都宮市にある、とちぎ福祉プラザ障害者スポーツセンターでは高松選手も所属する「とちぎレイカーズ」が障害者スポーツ大会に向けて練習を行っています。

所属しているのはパラリンピアンから車いすバスケ歴28年のベテランまで様々です。

栃木レイカーズ 間下裕基主将:「健常者のバスケと違って車いすに乗っていて普段まちなか見る車いすとは全然違うスピードですとか、健常者のバスケとはちょっと違った特殊なルールもあって、そこが車いすバスケの魅力」

車いすバスケ歴28年 大関秀樹選手:「私は28年。30年近くなりますね。18歳くらいからやってるんでみんなで声出して励ましあいながらやれるスポーツだから長く続けられているんじゃないかと思います」

ロンドンパラ出場 増渕倫巳選手:「栃木県にも車いすバスケのチームがあって、障害があっても頑張っている選手がいるっているのを見てもらえたりとかスポーツとして障害者スポーツを楽しんでいる選手がいるのを見てもらいたい」

車いすバスケは使用するコートやリングの高さなどの設備やルールはほとんど一般のバスケと同じです。

選手は障がいが重い順に1.0点から4.5点まで0.5点刻みの持ち点が定められていてコート上の5人の選手の持ち点の合計が14点を超えてはいけません。

これで各チームの障がいの程度が同じになります。

また、いちご一会とちぎ大会では男女混合での出場が可能で1つの試合で様々なタイプの選手がプレーします。

 

日本車いすバスケ連盟強化指定選手 大森亜紀子選手:「男子の中に入って一緒に試合ができるというワクワク感があります。増渕さんがロンドンに出て、そういう選手と一緒に練習できるのはすごいいい経験」

事故やケガ、病気・・・経験や背景の違う選手たちにとって車いすバスケとは。

 

栃木レイカーズ 間下裕基主将:「第二の人生を歩むきっかけとなったスポーツですし、車いすバスケに出会ってなかったらできることが少なかった僕自身の人生を変えてくれた」

日本車いすバスケ連盟強化指定選手 大森亜紀子選手:「ちょっと大げさかもしれないけど私の人生を大きく変えたスポーツだと思います」

車いすバスケ歴28年 大関秀樹選手:「30年ちかくやっているので人生そのものって言っても良いと思います」

ロンドンパラ出場 増渕倫巳選手:「挫折を乗り越える手段だったのかな。人生を楽しむもののひとつになっていると思います」

災害やコロナ禍で中止が続き、4年ぶりの開催となる全国障害者スポーツ大会に向け、それぞれの思いを胸に練習を重ねます。

日本車いすバスケ連盟強化指定選手 大森亜紀子選手:「中止が続いていたので実感がないのが正直なところ、国体に向けて準備が始まっているのでちょっと楽しみ」

車いすバスケ歴28年 大関秀樹選手:「若い子も頑張ってやってますし、高松っていうジャパンの代表選手もいますし、チームの雰囲気は良いと思う」

ロンドンパラ出場 増渕倫巳選手:「チーム一丸となって一試合一試合全力で車いすバスケを楽しみながらやっていきたい。そして最後、栃木が優勝できればいいなと思っています」

栃木レイカーズ 間下裕基主将:「したいと思うのは優勝。ひとつでも多く勝利をあげて貢献したい。栃木で開催できるのはうれしいこと。車いすバスケの魅力が伝わって皆さんに知ってもらえるきっかけになってほしい」