吉岡里帆

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 吉岡里帆が21日、都内で行われた映画『ハケンアニメ!』公開記念舞台あいさつに登壇し、作品に込めた思いや撮影時のエピソードを語るとともに、お菓子のグミを通して仲間と交流を図っていることを明かした。この日は、中村倫也、柄本佑、尾野真千子、高野麻里佳、吉野耕平監督、主題歌「エクレール」を歌うバンド・ジェニーハイの小籔千豊、川谷絵音、新垣隆、中嶋イッキュウも来場した。

 本作は直木賞作家・辻村深月がアニメ制作の舞台裏を描いた小説の映画化。元公務員の期待の新人監督・斎藤瞳(吉岡)と崖っぷち状態の天才監督・王子千晴(中村)が、アニメ界の頂点「ハケン(覇権)アニメ」を目指して仲間とともに火花を散らす。

 吉岡は「プロデューサーが(企画から公開までに)7年かかったとおっしゃっていたので、(昨日の初日は)チーム一同が公開できたのが奇跡と思える一歩になったのかなと思っています」としみじみ。「劇中アニメが本当にすごくて、アニメを作っているチームとか、わたしたちの後ろにはとんでもない量の方たちの努力の結晶があり、それが伝わっていたらいいなと思います」と呼びかけた。

 また、高野演じる声優・群野葵にダメ出しするシーンについて、吉岡は「撮っていても辛いくらい、高野さんの声が完璧すぎて、どう見ても映像に(声が)当たってるじゃんと思っていました。でも、瞳は高みを目指しているので、『もっと行ける』と期待値が高くて、本番中は『麻里佳、ごめんね』という気持ちと監督の思いを体現しなきゃというので難しいシーンでした」と回顧。さらに、「本編を観ると、高野さんの(最初と最後の)声の演じ分けが絶妙でびっくりしました。改めて声優さんへのリスペクトが高まりました」と敬意を示した。

 作品にちなみ、「好きで貫いていること」でトークが展開されると、吉岡はお菓子の「グミ(ハード&すっぱい)」を挙げ、「乳歯が生えてきた頃からずっと食べ続けているけど、虫歯にならず、グミとも相性がいいです。ほぼ毎日食べているんじゃないかな」とにっこり。「前回の舞台あいさつで、尾野さんにも仲良くなりたいなと思ってグミを渡しました」とも語った。

 しかし、ここで中村が「佑は里帆ちゃんからグミもらったことある?」と質問し、「ない」と返事をされると、「よかった。俺もないの。以前それが発覚して……」と仲間を見つけて安心しつつ、「仲良くなった人にはグミあげるんだって」と皮肉。柄本が「へぇ、そうなんだ〜」と含みを持たせて返すと、吉岡は思わず笑いながら「すみなせん。おいおい……(渡します)」と交わして、会場の笑いを誘っていた。(錦怜那)