国体・障スポ応援特集 華麗な技で挑むなぎなた成年女子
今年10月開催の国体、障がい者スポーツ大会の注目選手・競技を紹介する特集、「一期一会」。今回は成年女子なぎなたの疋田かんな選手です。
なぎなたは柄の先に反りのある刃がついた武具です。長さは2メートル10センチから25センチ。槍に似ていますが、突くことがメインの槍に対し、なぎなたは柄をコントロールして攻撃を振り払います。県スポーツ専門員の疋田かんな選手(27)。岩手県の出身で、高校1年生でなぎなたを始め12年目を迎えました。
日本女子体育大4年の2016年に地元、岩手で開かれた国体で競技別2位に貢献、その後は中学校の講師を務めていましたが、2019年に栃木県のスポーツ専門員となりました。疋田かんな選手:「国体があるのは知っていた。岩手では2位で悔しかった。チャンスを逃さないようにしようと」なぎなたは防具を身につけ、決められた部位を打突して競う「試合競技」と防具を身に付けずに2人1組で繰り出す技の美しさを競う「演技競技」があります。演技は技の美しさだけではなく、発声や姿勢、2人の呼吸が合っているか、見る人にどれだけの感動を与えられるかも判定規準となります。
チームメイトも関係者も口をそろえて「まじめな性格」だという疋田選手。指導にあたる吉井美恵子範士は「練習熱心で基本がしっかりしている。試合も演技もバランスがいいのが強み」と太鼓判を押します。
栃木のチームに加わって3年、競技にかける思いにも変化がありました。疋田かんな選手:「優勝したい思いだったけれど指導しているうちに満足する試合がしたいと思うようになった。コートの中でのかけひき、気持ちで負けると形にも全部出る」長いなぎなたを使って繰り出される多彩な技とかけひきで面白さとかっこよさを知って欲しい。「集大成」の思いを胸にとちぎ国体に臨みます。