制限なしの大型連休 観光地の現場は
3年ぶりに行動制限のない大型連休となった今年、栃木県の発表では県内の観光地の人出が去年に比べ1.3倍に増加しました。現場での実際の状況はどうだったのか、飲食店と観光地の宿泊施設に話を聞きました。
行動制限のなかった今年の大型連休。栃木の観光に欠かせない名物になった宇都宮のギョーザ店には連日多くの観光客が訪れました。中には6時間待ちで一時、店の営業ができなくなった店舗もありました。
東京からの観光客:「やっと来られた。待ち時間も楽しい」
福島からの観光客:「行動できて満足感の方が強い。感染対策を引き続きしなければと来てみて思った」
飲食店は緊急事態宣言、まん延防止措置のたびに休業を余儀なくされました。今回の大型連休はうれしさの反面、感染防止対策に心を砕きました。大型連休の結果を関係者はこう受け止めています。
宇都宮餃子会 鈴木章弘事務局長:「2019年を上回る状況も。率直にうれしいが感染拡大中。2週間後に感染広がらなければ『ウィズコロナ』見えてくるが我々はそこを注視している」
同じくコロナ禍で苦境だった宿泊施設はどうだったでしょう。世界遺産二社一寺が徒歩圏内にある、2005年オープンの日光星の宿。
この2年間、外国人観光客の激減やコロナによるキャンセルが相次ぎ、一時売り上げが例年の6割ほどに落ち込みました。
今年の大型連休、行動制限のあった2021年に比べると客は戻ってきました。先月29日から今月5日までの間は全ての部屋が満室、しかし予約の入り方に変化があったようです。
星の宿 郄田賀奈子社長:「GWの予約は本来、春前からあったが、昨年も今年も4月を過ぎてからの予約が増えている。」
さらに、例年大型連休の後はすぐにお盆休み周辺の予約が入っていましたが、観光客が数か月後の予約を入れることに慎重になっているのか今年はまだ予約がないといいます。
郄田社長は今後の旅館経営に対して自身の思いをこう話します。
星の宿 郄田賀奈子社長:「変わってしまったものは元に戻らない。客のニーズにあったものを提供したい」