4月10日放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系)は、MCの和田アキ子さんが新型コロナウイルスに感染したことで、モノマネ芸人のMr.シャチホコさんが代役を務めました。

 圧巻だったのが番組のオープニング。アッコさんが憑依したかのようなモノマネで、番組冒頭からいつものアッコさんのように挨拶し、アドリブで共演者とトークを繰り広げていったのです。

 お笑いコンビ・ニューヨークには「なんか最近儲かってるって聞いたけど。なんぼなん?」とアッコさんがいかにも聞きそうなお金系のいじりをし、続けてアッコさんが同番組でよく使うフレーズ「ごめんなさい。生放送で言うことじゃなかった」と反省し、笑いを誘っていました。

 今回の放送で朝日奈央さんに言い放った「君は何をされてる方なの?」という発言は、シャチホコさんの代表的なモノマネフレーズです。このことからわかるように、シャチホコさんのアッコさんモノマネの特徴は「そういえば、アッコさん、それよく言ってるわ!」という『アッコさんあるあるフレーズ』なのです。

 筆者は以前、アッコさんに扮したMr.シャチホコさんを取材したときに、たくさんの『アッコさんあるあるフレーズ』をお聞きしました。

シャチホコ「(取材中にカシャ、カシャとカメラのシャツター音が聞こえると)何? これキャメラ撮ってんの?」

 アッコさんは「カメラ」のことを「キャメラ」と発音します。アッコさんの50周年記念ライブの話を聞くと――。

シャチホコ「GACKTとか氷川きよし君とか来てくれて、あとはお兄ちゃんなんかも初日に……あっ、ごめんなさい、私、加山雄三さんのことをお兄ちゃんって呼ぶから」

 ライブの本番中での話を聞くと。

シャチホコ「ライブ中は私も緊張して手が震えてたんですけどね(実際に手が震えているジェスチャー)」

 アッコさんは、バラエティは平気ですが、歌になると極度に緊張します。

 続いて、尊敬するミュージシャンは誰なのか聞くと。

シャチホコ「たくさんいるんですけど、やっぱりね、ルエイチャールズが一番……」

 アッコさんはレイ・チャールズをルエイチャールズと発音します。そして、ルエイちゃんと愛称で呼びます。

シャチホコ「一番は、ルエイちゃんね」

 勝俣州和さんがアッコさんにおにぎりを握ってもらったものの、握力が強すぎてお餅みたいになったと話していたことを伝えると。

シャチホコ「あいつ、そんなこと言うてんの?(怖い顔になって)その話はすべて事実です」

 アッコさんは自分のひどいエピソードを明かされたとき、「その話はすべて事実です」と認めて笑いを誘います。この取材の最後、アッコさんのキャラではなく、シャチホコさん本人に、今後やってみたい仕事を聞きました。

シャチホコ「アッコさんに扮して旅番組とかやりたいです。それも途中でMr.シャチホコに戻るんじゃなくて、ずっとアッコさんで通したいですね」

 今回の『アッコにおまかせ』は最初から最後まで、ほぼアッコさんで通していました。ようやくシャチホコさんの夢が実現したようです。