Twitter上に存在するツイートは埋め込みコードを使ってウェブサイト上に埋め込むことができます。しかし、元ツイートが削除されてしまった場合、これまでは元ツイートの内容がテキスト形式で表示されていたのですが、仕様が変更され「空白」が表示されるだけになっています。

Twitter Edits You

http://www.kevinmarks.com/twittereditsyou.html

Twitter change leaves huge gaps in websites - The Verge

https://www.theverge.com/2022/4/6/23012913/twitter-tweet-embeds-deleted-tweets-empty-iframe-broken

Twitter上で存在するツイートは、以下のようにウェブサイト上に埋め込むことができます。





埋め込みコードは以下の通り。

<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">we are working on an edit button</p>— Twitter (@Twitter) <a href="https://twitter.com/Twitter/status/1509951255388504066?ref_src=twsrc%5Etfw">April 1, 2022</a></blockquote>
<script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>

埋め込みコードの「widgets.js」スクリプトは、blockquoteタグを検索し、「class="twitter-tweet"」をTwitter独自のiframeに置き換えることで、実際のツイートと同じように表示します。

これらのスクリプトがない場合、ツイートは以下のように表示されます。

we are working on an edit button— Twitter (@Twitter) April 1, 2022


最近までは元ツイートが削除されたり、ツイート主のアカウントが削除されたりした場合、Twitterはblockquoteタグをそのままにしておいたため、上記の「スクリプトがない場合のツイート」と同じように表示されました。

「ツイートが削除された場合、埋め込みツイートはどのように表示されますか?」という問いに対して、Twitterの埋め込みコードを作成したベン・ワード氏は、「埋め込みコードはツイートの内容を含むblockquoteタグです。元ツイートが削除された場合、それが1000年後であってもテキストは残ります」とツイートしています。





そして、Twitterの開発者向けプラットフォームには「元のツイートが削除されるとどうなりますか?」という問いに、「TwitterウィジェットのJavaScriptは、ツイートがTwitterに存在しなくなった場合、完全にレンダリングされたツイートを表示しません。ツイート情報を含む代替の引用がページに表示されます」と回答しています。



しかし、実際は元ツイートが削除された場合、埋め込んだツイート部分に代替情報が表示されることはなく、投稿者も内容もない空白ツイートが表示されるのみ。





ワード氏が語ったように、元ツイートが削除された場合でもツイート内容がわかるようにテキストが残るよう埋め込みコードは設計されていました。しかし、Twitterが仕様を変更したことで、元ツイートは表示されなくなっています。

ケビン・マークス氏がこの仕様変更についてTwitterに問い合わせたところ、TwitterのEleanor Harding氏は「我々が仕様を変更した理由は、人々がツイートを削除することを選択したことをより尊重するためです」とツイートしています。





これに対してマークス氏は「埋め込みツイートに関する仕様変更は公共記録を改ざんするようなものです。元ツイートが削除されてしまえば、ツイートの埋め込みを利用するニュース記事などは一貫性のない穴だらけになってしまいます」と指摘し、元ツイートが削除された場合のツイートの扱い方がどうあるべきかについて疑問を投げかけています。