県南地域に広がるラムサール条約登録湿地「渡良瀬遊水地」で今年も人工の巣の塔で国の特別天然記念物のコウノトリのひなが誕生し親鳥のつがいが子育てをしています。

小山市にある渡良瀬遊水地第2調整池に設置されたコウノトリの人工の巣の塔です。親鳥と、巣から顔を出したひなが確認できます。ここに定着したオスの「ひかる」とメスの「レイ」のつがいが去年に続き子育てを始めました。この場所で自然繁殖するのは3年連続です。市によりますと3月29日に少なくとも1羽ふ化したと推定され、4月に入りひな1羽の姿が確認されました。

暖かい一日となった6日、巣が見える堤防にはひなを写真におさめようとカメラを構える人の姿がありました。市は5日、ひなのうち1羽が巣から落ち死んでいるのを確認していて、これは、弱ったひなを親鳥が巣から落とす「間引き」という行動によるものと見られます。

巣には現在少なくとも2羽がいるようで、市は巣に近づかず堤防の上からマナーを守って観察してほしいと呼び掛けています。また、28日までひなの愛称を募集していて、5月下旬ごろ決まるということです。