Appleが「iPhoneのサブスク販売プラン」を計画中という報道
経済紙大手のBloombergが「AppleがiPhoneなどのハードウェアの『サブスクリプション型販売』を計画している」と報じました。Appleや通信キャリアなどが実施している「分割払いプラン」は完済が求められますが、サブスクリプションならば新型が登場した際に手軽に乗り換えられるようになります。
Apple (AAPL) Working on Subscription Service for iPhones, Hardware - Bloomberg
Apple working on hardware subscription service for iPhone, other products | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/22/03/24/apple-working-on-hardware-subscription-service-for-iphone-other-products
Bloomberg: Apple planning new hardware subscription service for iPhone and iPad - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/03/24/apple-hardware-subscription-service/
Apple will reportedly sell the iPhone as a subscription service - The Verge
https://www.theverge.com/2022/3/24/22994814/apple-iphone-hardware-subscription-bundle-report
Appleは近年サブスクリプションサービスに対して注力しており、四半期決算ではApple Music・Apple TV Plus・Apple News Plus・Apple Fitness Plus・Apple Arcadeなどの各種サブスクリプションの売上が成長著しいと報告しています。
そんなAppleが「ハードウェアのサブスクリプション」に乗り出す予定だと報じられました。第一報を届けたBloombergによると、サブスクリプションの価格はデバイスに応じた額が設定され、支払いはApple IDやApp Storeアカウント経由で、Apple OneやAppleCareのセットプランも検討中。毎年新型が登場するiPhoneやiPad、Apple Watchなどのユーザーに対して「新型に乗り換えやすくなる」という点をアピールすることを念頭に置いており、Bloombergは「カーリース」と表現しています。
IT系ニュースメディアのThe Vergeは、今回の計画の狙いについて「中間業者を排除したいのでは」と解説。Appleは新型iPhoneが登場した際に自動で乗り換える「iPhone Upgrade Program」という12カ月/24カ月の分割払いプランをアメリカで展開していますが、このiPhone Upgrade Programはアメリカ地銀大手のCitizensが無利子ローンを組むという形で契約が結ばれます。この無利子ローンはCitizensが審査を行っているため、こうした「仲介」を厭ったAppleがサブスクリプションという形で排除をもくろんでいるのでは、という推測です。また、iPhone Upgrade Programはその名の通りiPhone限定の分割払いプランですが、AppleはiPadやMacなどもサブスクリプションで販売したいのでは、ともThe Vergeは主張しています。
Bloombergによると、Appleは2022年初頭から今回のハードウェアサブスクリプション計画に取り組んできたものの、Apple Payで商品購入時に分割払いに変更できる決済サービス「Apple Pay Later」を優先したため、後回しになったとのこと。
Apple Payで購入したものを分割払いに変更できる「Apple Pay Later」が計画中 - GIGAZINE
このような理由で計画は予定よりも遅れているそうですが、2022年内にはローンチされるという見込み。ただし2023年にずれ込む可能性や、そもそも計画自体が取りやめになる可能性もあるとBloombergは記しています。
Bloombergが今回のハードウェアサブスクリプションについて報じた後、Appleの株価は2.3%上昇しました。