16日午後11時36分ごろ発生した福島県沖を震源とする最大震度6強の地震で、栃木県内では那須町、市貝町、高根沢町、那珂川町で震度5弱を観測し、宇都宮市内の女性2人がけがをしました。

気象庁によりますと、宮城県と福島県で震度6強の揺れを観測しました。

震源地は福島県沖で震源の深さはおよそ57キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.4と推定されています。

栃木県内では最大で震度5弱を那須町、市貝町、高根沢町、珂川町で観測したほか、全ての市と町で震度4を観測しています。

県と大田原市、那須塩原市、市貝町、那須町、那珂川町が警戒本部を設置しています。

県がまとめた17日午前9時現在の県内の被害状況によりますと、宇都宮市で70代女性が転倒して左足を骨折したほか、40代の女性がドアの隙間に挟まれ腕に軽いけがをしました。建物の被害の情報は入っていません。

道路の被害は市貝町大谷津の県道杉山石末線で地下に埋められている農業用水のパイプが破損した影響で道路におよそ10mに渡って亀裂が入っています。

破損したパイプはこの春の田植えで使用する農業用水を流すためのもので、あたりには中に入っていた水が噴き出したあとが見られました。

町の関係者は田植えの時期までに復旧できるかどうかと頭を悩ませています。

鉄道の状況です。JR東日本によりますと、東北新幹線は福島と白石蔵王の区間で列車が脱線した影響で那須塩原と盛岡の区間で終日運転を見合わせていて、運転再開の見込みは立っていません。

東京から那須塩原、盛岡から新青森の区間は列車の本数を大幅に減らしている影響で混雑が予想されます。

在来線は午前10時現在、宇都宮線は宇都宮から黒磯の区間で遅れが出ているほか、烏山線も上下線に遅れが出ています。

日光線、両毛線、水戸線は平常運転です。また、東北本線は黒磯から松島の区間で運転を見合わせていています。東武鉄道は各線で始発列車から速度を落とした運行を行ったため一部列車に遅れが出ています。