原油価格の高騰や、その影響による製造コスト・輸送コストの上昇などにより、食品メーカー各社が相次いで値上げを発表しています。具体的にどのような食料品がどの程度値上げされたのか、2022年1~3月に値上げとなった主な商品を紹介します。

輸入小麦の政府売渡価格引き上げにともない、パンや粉類が値上げ

パン
山崎製パンは、2022年1月1日出荷分から食パンを平均9%、菓子パンを平均6.8%値上げ。フジパンも同日出荷分から食パンを平均9.7%、バターロールなどの食卓を平均8%、菓子パン・総菜パンを平均6.8%値上げしています。

粉製品
日清フーズは、輸入小麦の政府売渡価格改定などを理由とし、2022年1月4日の納品分以降順次、小麦粉製品を約3~6%、ミックス製品を約4~6%、パン粉などの製品を約3~4%、乾麺製品を約6%、パスタとパスタソース製品を約3~9%それぞれ値上げしました。 同様の理由で、ニップンも、家庭用小麦粉、ミックス製品を1 月 4 日納品分から、家庭用食品類、パスタ、パスタソース、乾麺を2 月 1 日納品分から値上げしています。
昭和産業も1月4日納品分から、小麦粉を約4~9%、プレミックスを約4~6%、パスタを約5~9%、乾麺を約6%値上げしました。

原料の価格高騰により、食用油は2021年に引き続き値上げ

食用油
J-オイルミルズは2月1日納品分から、菜種油を1キロあたり40円以上値上げしました。同社の値上げは2021年4月以降、5回目です。

醤油など大豆製品
キッコーマンは2月16日配送分から、醤油が希望小売価格で約4~10%、豆乳は希望小売価格で約5~6%価格を引き上げました。
ヤマサでは、3月1日納品分から、醤油全商品を4~10%値上げしました。価格改定は、14年ぶりとのことです。

マヨネーズ
味の素では3月1日納品分から、マヨネーズとマヨネーズタイプ製品6品種を約3~9%値上げしました。
キューピーも3月1日出荷分から、 マヨネーズ、ドレッシング、タルタルソース、オイルソースなどを値上げ。マヨネーズは、2021年7月に続く値上げとなっています。

冷凍食品や水産加工品も、各社が値上げ

冷凍食品・水産品
味の素冷凍食品は2月1日納品分から、家庭用製品14品を値上げ。2品は容量を改定、2品は値上げと要量の改定を行いました。値上げ率は約4~13%です。
日本水産(ニッスイ)も同日から、家庭用冷凍食品63品を約4~13%値上げ。同社は家庭用すり身製品50品も、約5~13%の値上げを実施しています。
前述の日清フーズでは冷凍食品について、約4~7%の値上げを行いました。
マルハニチロは2月1日納品分から家庭用冷凍食品の値上げを実施。調理品は約2%~10%、農産品は約5%~23%の値上げ幅としています。また、同社は3月1日納品分から、家庭用缶詰・瓶詰商品41品を約3~15%、ギフト用のカニ2品は約107%の値上げを実施。家庭用すりみ商品13品は約5~11%の値上げと24品の規格変更を実施しています。
紀文食品は2月28日納品分から、魚肉練り製品や一部惣菜製品を平均約8%値上げ。一部商品は規格変更で対応するとしています。

ハム・ソーセージ
日本ハムは2月1日から、ハム・ソーセージ40品目と加工食品133品目、冷凍食品19品目を5~12%値上げ。伊藤ハムも3月1日から、ハム・ソーセージ110品目と家庭用調理加工食品60品目を4~12%、麺類は4~14%値上げしました。

ポテトチップスやドーナツなど、休憩のお供も軒並み値上げ

ジャム
アヲハタは2月1日出荷分以降、ジャムやホイップ・スプレッド類の値上げを実施。ジャムの価格改定は9年ぶりで、10~23円の値上げとなっています。

ポテトチップス
カルビーは2022年1月以降、原材料の高騰などを理由に、ポテトチップスなどの主力商品を7~10%程度の値上げ、もしくは内容量を変更しています。湖池屋も同様に、2月1日から順次約6~11%の値上げを実施しています。

ドーナツ
ミスタードーナツは、3月1日から値上げを実施。概ね、1つにつき10円の値上げとなっています。

コーヒー
ネスレ日本は1月1日出荷分から、レギュラーソリュブルコーヒー製品などの主力商品を約10~17%値上げしています。

4月以降も、各種食料品の値上げが続く見込みです。今後の動向にも注目しながら、家計をコントロールしていきたいところですね。