足利の山林火災から1年 愛好家ら復興支える
足利市の市街地に近い両崖山の一帯で発生した大規模な山林火災から21日で1年が経ちます。
山の復興に向けて登山愛好家が行ってきた支援や市の今後の対策をまとめました。
去年の2月21日に足利市の両崖山で発生した大規模な山林火災は鎮火まで23日間かかりました。
被害面積は167ヘクタール、出火の原因は「たばこ」と推定されています。
市街地から手軽にハイキングを楽しめる両崖山を復興させたいと登山愛好家らによる支援の輪は広がり、山頂付近には見晴らし台に代わるウッドデッキができました。
山火事発生から1年が経った21日、現地を訪れました。
クラウドファンディングで資金を募りウッドデッキを設置した足利市の物流サービス業ユニバースプロダクツの登山部のメンバーです。
登山道を歩いてみると、脇に生えている木々は幹が黒ずんだままだったり変色していたりしていて火災の影響は残っています。
この1年、多くのハイカーが地元の里山の復興を見守ってきました。
足利市は火災発生から1年となるのを前に、その記録や検証をまとめ今後の対策方針を示しました。
この中で、大規模な林野火災が発生した時における災害対策本部の設置基準など6つの対策を今年中に進めるとしています。
また、二度と山林火災を発生させないために市は山での喫煙や火の使用を禁止する条例の制定を目指し、来月、市議会に提出する予定です。
条例の制定を巡っては歓迎する市民がいる一方で火の使用を全面的に禁止することでお湯を沸かして食事を楽しむといった醍醐味のひとつがなくなってしまうという声もあがっています。