コロナ禍の影響で家にいる時間が長くなり、スマートフォンやタブレット、家庭用ゲーム機で「オンラインゲームをする機会が増えた」という人も増えたのではないでしょうか。そうしたなかで「子どもが保護者の許可を得ずにオンラインゲームで遊び、課金してしまった」というトラブルが相次いで発生しています。

子どもを原因とするオンラインゲームに関する相談が年々増加

出典:国民生活センター「「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには?」

全国消費生活情報ネットワークシステム「PIO-NET」によると、オンラインゲームに関する相談のうち契約当事者が小学生・中学生・高校生の相談件数は、2016年度が1,171件、2017年度が1,339件、2018年度が1,957件、2019年度が2,557件、2020年度が3,723件と年々増加しています。
「子どもがオンラインゲームで課金していたが、決済完了メールが子どもに削除されていたため気がつかなかった」「子どもが親のアカウントを使って家庭用ゲーム機で遊び、アカウントに登録されていたクレジットカードを利用して課金していた」「子どもが年齢確認画面で『20歳以上』を選択して課金していた」といった相談が日々寄せられています。

オンラインゲームを始める前に注意すべきポイント

どうすれば、子どもがゲームに課金してしまうトラブルを防ぐことができるのでしょうか。
消費者庁は「オンラインゲームトラブル」のページで以下のようなポイントを挙げています。

・生年月日などの利用者情報を正しく登録する
・パスワードなどの登録情報を厳重に管理し、むやみに他人に教えない
・無料と有料の境目を十分見極め、有料サービスの利用時には、課金状況を随時確認する
・保護者として、課金状況を自分の目で定期的に確認する
・少しでも不審なことがあれば、遠慮せずに各地の消費生活センターに相談する

また、親として、以下のような対策も有効です。

・子どもがクレジットカードを簡単に持ち出しできないよう、クレジットカードの管理方法を工夫する
・子どもが利用する端末では、あらかじめ利用できる機能に制限をかける「ペアレンタルコントロール」を設定する
・親子でゲームの遊び方について話し合い、アプリでの課金時には、「プリペイド式のカードを利用する」「必ず保護者に相談する」といったルールを子どもと一緒に決める

オンラインゲームそのものには問題がなくても、親の知らない間に子どもが高額の課金をしてしまうリスクがあります。子どもを常に監視することは難しく、子どもが「お金を使っている」という認識が薄いことも課金の要因となります。クレジットカードの仕組みを子どもに説明し、家庭のルールを決めてトラブルを回避しましょう。それでもトラブルが起きてしまったら、消費者ホットライン「188(いやや)」へ速やかに相談を。