アメリカ・テキサス州司法長官が、Facebookの顔認識システム構築に使用したユーザーの生体データ収集は違法だとしてFacebookの親会社であるMetaを訴えました。

Paxton Sues Facebook for Using Unauthorized Biometric Data | Office of the Attorney General

https://www.texasattorneygeneral.gov/news/releases/paxton-sues-facebook-using-unauthorized-biometric-data



Texas AG sues Facebook parent Meta over facial-recognition privacy

https://www.cnbc.com/2022/02/14/texas-sues-facebook-parent-meta-over-facial-recognition-privacy.html

テキサス州のケン・パクストン司法長官は、Facebookが生体データ収集に関してユーザーからの同意を適切に得られなかったこと、決められた期間内にデータを破棄できなかったことが州法に違反したと主張しています。

この訴えは、2020年にイリノイ州で行われたFacebookに対する集団訴訟の流れをくんでいます。2020年8月、同州のFacebookユーザーが「Facebookの写真のタグ付け機能はユーザーの同意を得ておらずイリノイ州のプライバシー法に違反している」と訴えていた件が和解に落ち着き、Facebookが6億5000万ドル(約680億円)の和解金の支払いに合意しました。また、Facebookはこの合意を経て、2021年11月に「顔認識で得られた10億人以上の識別子を削除する」と発表していました。

総額680億円をFacebookユーザー140万人がゲット、顔認識技術によるプライバシー侵害訴訟で - GIGAZINE



今回のテキサス州での訴えもイリノイ州と同様の内容であり、パクストン司法長官は「Facebookが何十億回も同意なしに顔認識データを取得したことが州法に違反した」と主張。海外メディア・CNBCによると、「テキサス州では、生体認証識別子の違法な収集、第三者へのそのデータの開示、データの適時の破棄の失敗、生体認証識別子の取得または使用に関する法律の違反ごとに最大2万5000ドル(約290万円)の罰金を科すことができる」とのこと。パクストン司法長官は「罰金の総額は数十億ドル(約数千億円)に上る可能性がある」と述べています。