DL大樹が会津田島駅に乗り入れ 地域活性化へ営業運転では初
東武鉄道が日光市内で運行する「大樹」が12日、営業運転で福島県の会津地域に初めて乗り入れ、大勢の鉄道ファンでにぎわいました。
12日午前10時半ごろ東武鉄道下今市駅にやってきたのはディーゼル機関車が客車を引く「DL大樹」。
普段は蒸気機関車の「SL大樹」とともに下今市駅から鬼怒川温泉駅や東武日光駅との間で運転されていますが、営業運転の列車として初めて福島県へと向かいます。
ツアーに申し込んだおよそ120人がいざ白銀の世界へ。
いつもの終点・鬼怒川温泉駅を通り過ぎ、新藤原駅から野岩鉄道の路線に入っていきます。
この駅では乗客たちが停車中の「DL大樹」を撮影したり鉄道版の御朱印「鉄印」を購入するなど思い思いに過ごしました。
一方、車内では野岩鉄道の社員がノベルティを配るなどして乗客をもてなしました。
北へ進むにつれ、どんどん雪深くなる沿線地域に人影はまばら。
東武鉄道が「大樹」を運行することは「東北復興支援」という一つの大きな意義があります。
DL大樹はそれを体現するかのように終点・会津鉄道会津田島駅に向け雪煙をあげながら力強く進んでいきました。
そして下今市駅を出ておよそ3時間、初めての営業運転の「DL大樹」は62キロの長旅を終えました。
東武鉄道は今後、SLで会津までの運行を目指す方針で今回のDLは一つの足掛かりとなったと言えそうです。
野岩鉄道、会津鉄道とともに地域の活性化に向け動輪が動き始めました。