2017年3月、那須町で登山講習中だった高校生と教諭合わせて8人が亡くなった雪崩事故で、宇都宮地方検察庁は10日、講習会の責任者だった男性教諭ら3人を業務上過失致死傷の罪で在宅起訴しました。

業務上過失致死傷の罪で起訴されたのは当時の県高体連登山専門部の委員長で講習会の責任者だった教諭55歳、当時の副委員長で亡くなった8人がいた班を引率した教諭53歳、後続の班を引率していた教諭59歳の3人です。

起訴状によりますと3人は、2017年3月27日朝、県高体連登山専門部が開いた登山講習会で、前の日に雪が降り雪崩が発生する可能性が高くなっていることを予想できたにもかかわらず、安全を確保する義務を怠り、雪上歩行訓練の実施を決定。先頭を歩き山の斜面で雪崩に巻き込まれた大田原高校の生徒7人と教諭1人を死亡させ、5人に重軽傷を負わせたとしています。

警察は、2019年3月、3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検していました。

書類送検されてから起訴までにおよそ3年がかかったことについて宇都宮地方検察庁は捜査項目が多岐にわたり全て難易度が高い捜査だったのが要因と説明しています。