お店の味、どこまで変える?「味変」につきまとう悩みに共感/画像提供:梵辛(ぼんから)(@sokusekimaou)

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調味料や薬味でアクセントを加えたり新しい味わいに変化させる「味変」。自分好みの味にアレンジするのが好きという人は多くても、外食での味変は意外とハードルが高く感じることも。そんな「飲食店での味変」を描いた漫画がTwitter上で話題を呼んでいる。

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■お好みでアレンジできる「味変」、調味料を巡る水面下の駆け引き

漫画家の梵辛(@sokusekimaou)さんが自身のTwitterに投稿し、昨年12月には書籍化された「くちべた食堂」シリーズ。話題となっているのは、今年発表された新作エピソードだ。

ある日、いきつけのお店で酸辣湯麺(スーラータンメン)を注文した常連のヤナギさん。配膳の際、店員のくちなしさんから「お好みでどうぞお酢を足してください」と言われ、内心「『味変』って店員はぶっちゃけどのくらいまでを許容してるの!?」という疑問に直面する。

自宅ではなんでも勢いで調味料をかけまくるタイプのヤナギさんだが、飲食店では味変なしの状態がお店が意図した基本の味のはず。であるならば、最後まで味変せず食べてほしいものなのか、あるいは追加の調味料が山盛りになるのも織り込み済みなのか。この酸辣湯麺の場合はどちらなのか、迷ったヤナギさんはくちなしさんの表情をうかがうものの、くちなしさんの方もヤナギさんを意識しており膠着状態に。

実はくちなしさん、自分なりに味の調整は完璧にしたものの、店に出す前の試食で味付けについて「お客様による」と言われていたのだ。客の反応を見ながら最終的な微調整をしようと思っていたため、ヤナギさんが酢を足すかどうかに注意を払っていた……、というエピソードだ。

■「半分まではそのままで」外食での味変、Twitterユーザーの声は?

投稿には2.2万件を超えるいいねが寄せられるなど、反響を呼んだ同エピソード。ユーザーからはお互いの読み合いにクスリとしたという声のほか、それぞれの味変に対するスタンスも多く集まった。

「気にせずかけちゃいます」と、店側が調味料を用意しているから特に気にしないという人がいる一方、「どの料理も味変せず最後までそのままですね」「毎日それを作ってるプロが出したまんまの方が絶対美味しい」と、出された味をそのまま変えずに食べるという声も。

中でも多く見られたのは、半分量ぐらいまでは素の味で食べてそこから調味料を好みで追加するという意見。特に、「店員さんが食べ物と一緒に調味料を出してくれたら先に半分食べてから、残りの半分は調味料足して食べるかな」と、料理と一緒に調味料が提供された場合は、味変を念頭に置いた食べ方をする人が少なくないようだ。

自分だけでなく、お店側にとっても気持ちのいい食べ方をしたくなるのが人情というもの。外食ならではの悩ましくもほほえましい問題だ。

画像提供:梵辛(ぼんから)(@sokusekimaou)