Watchara Phomicinda/MediaNews Group/The Press-Enterprise via Getty Images
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米Amazonは、物流倉庫内での個人携帯電話の使用禁止という行動管理ルールを緩和し、従業員は「追って連絡があるまで個人の携帯電話を手もとに置いておくことができる」と告げられました。

米Amazonでは倉庫従業員に対し、長らく勤務時の個人携帯電話の使用を禁止していました。その制限は新型コロナのパンデミックのもと、一時的に緩和されており、2022年1月に再び禁止される予定になっています。しかしすでにいくつかの州のAmazonの倉庫では、従業員に個人携帯電話の使用禁止を再び課しているとCBS Newsは伝えていました。

一方Bloombergは、Amazonが現在はこの禁止措置を再考し、1月以降も従業員が自分の携帯電話を所持することを認めることにしたとされます。

先週、イリノイ州にあるAmazonの倉庫を襲った竜巻は従業員6人の命を奪いました。そして災害の後、従業員たちは個人用携帯電話の所持使用の許可を会社に対して要求しています。特に、竜巻の警報を聞き危険を訴えた配送トラックのドライバーに対して配車オペレーターが業務続行の圧力をかけた問題を考えると、さすがに緊急時に家族へ連絡もできないような状況に従業員を置くのは良策とは言えません。

企業が機密漏洩対策などのために勤務中の個人携帯電話の使用を禁止するというのは、あり得ないことではありません。しかし、Amazonの倉庫従業員の安全に対する姿勢や評判、最近の災害などを考えると、Amazonが再び携帯電話の使用を禁止すれば、社会的にも大きな反発を招く可能性がありそうです。

Source:Bloomberg