食欲の秋は「自粛むくみ」に注意!対策におすすめのトマトジュースレシピ

写真拡大

自粛生活やテレワークによる運動不足、更には近年よく聞く秋バテが重なることによって、むくみに悩む方が増えると予想されています。むくみ対策には、カリウムが豊富なトマトジュースがおすすめとのことで、今回は、トマトジュースを使ったむくみ対策レシピをご紹介します。

この秋注意したい「自粛むくみ」とは


緊急事態宣言の対象都道府県の増加や宣言期間の延長など、この先も自粛生活が続くことが予想されます。

みやま市工藤内科院長の工藤孝文先生は、むくみに関する相談がコロナ禍前に比べ、年々増えていると話しており、これを「自粛むくみ」と呼んでいるそうです。

自粛むくみには、一体どんな原因があるのでしょうか。


原因1:長引く自粛生活やテレワークによる運動不足からの筋力の低下

長引く自粛生活とテレワークによって日常的な歩行頻度が減り、慢性的な運動不足による脚の筋力低下が起きます。

脚の筋肉は血液を心臓へ送るポンプ作用の機能があるため筋力が低下すると血流が悪くなり、むくみを引き起こすんです。

また、座りっぱなしによる太ももやお尻の圧迫によるリンパの流れの停滞もむくみを起こす原因と言われています。


原因2:「食欲の秋」と偏った「おかず食べ」による塩分過多

「食欲の秋」と呼ばれていますが、秋は食欲が医学的にも増進すると言われているんだそう。

食欲を抑える働きをもつ「セロトニン」は太陽を浴びることで体内に分泌されます。夏に比べ秋になると日照時間が短くなり太陽を浴びる機会も減りセロトニンの分泌量も減少することから秋になると食欲が増えるそうです。

また最近はダイエットのために炭水化物を抜いて、「おかず食べ」をする人も増えています。「おかず」だけを食べるといった偏った食生活は、塩分過多になりがちで、むくみを引き起こしているとも言われています。


原因3:季節の変わり目の冷えと気温差による自律神経の乱れ

過ごしやすい秋とはいえ、まだ汗ばむ日もあり夏を引きずった生活やファッションをしてしまいがちです。

夏の感覚のまま冷たいものを摂り過ぎたり薄着や素足の生活をしていると体を冷やし、血行が悪くなって結果むくみを起こす原因となります。

また秋は低気圧と高気圧が交互に通過し、気温が乱高下します。この気温差が自律神経の乱れを起こしてしまい、体内の水分調整がうまくできず、むくみを起こしてしまうと考えられています。


むくみ対策にはカリウム豊富な「トマトジュース」がおすすめ!


むくみ対策に有効な「カリウム」には、ナトリウムによる血圧上昇を抑制したり、細胞の浸透圧を調整することで体内の水分のバランスを調整する働き、ナトリウムと相互に作用して筋肉の動きを正常に保つ働きがあります。

そのために血流や水分バランスが原因のむくみにも最適な栄養素です。カリウムは野菜類や果物類、海藻類など植物性の食品に多く含まれています。

そんなカリウムを手軽に摂取ができるものとしておすすめなのがトマトジュースです。


トマトジュース1パック(200g)あたりカリウムを約520mg補給できます。

日本の成人に必要と言われている接種目安量(男性:2,500mg/日、女性:2,000mg/日)を毎日摂るためにも活用できます。


トマトジュースを飲むタイミングは朝!

トマトジュースを飲むのはが最もおすすめとのこと。

むくみを感じるのは仕事などのデスクワークや疲労がたまる日中なので、その予防という意味で朝がよいのだそうです。

またリコピンについても、血中濃度が最も高く残るのは朝に接種した時になるため、どちらの面からも朝がおすすめ!


トマトジュースを使ったむくみ対策レシピ


むくみ対策にはカリウムだけでなく、たんぱく質を摂取することや血行を良くするための食材と組み合わせることでより効果が高まるそう。

そこでここからは、工藤先生監修のもと料理人松田樹生氏がレシピ作成したむくみ対策になるトマトジュースレシピを3つご紹介します。

トマトジュースをそのまま飲むのが苦手な方も、ぜひお試しください!


スパイシートマト卵スープ

1品目は、朝などの忙しいときにでも電子レンジでサッと作れるスープから。

チーズやベーコンなどのタンパク質がカリウムと相性抜群です!


・トマトジュース……100cc
・卵……1個
・牛乳……30cc
・ベーコン……30g
・しめじ……20g
・ホウレン草……少々
・コンソメ……小さじ1/2
・唐辛子、胡椒、オレガノ……適量


1. 耐熱のカップ等にベーコンとしめじを切って1分レンジで加熱する。

2. 1にトマトジュースとコンソメと卵をいれて1分加熱する。
※破裂防止のため黄身に穴をあける。

3. 2にホウレン草と牛乳をいれて1分加熱する。

4. 胡椒、唐辛子、オレガノを振って完成。


トマトジュースのイタリアン茶碗蒸し

お次も電子レンジを使ったお手軽レシピの茶椀蒸しです。出来立てを食べるのはもちろん、冷やして食べるのもおすすめだそうですよ。

今回は秋の食材を使っていますが、具材はお好みのものでOKです!


・卵……1個
トマトジュース……150cc
・塩鮭(甘口)……40g
・椎茸……1個
・チーズ(おすすめはカマンベールチーズ)……20g
・白だし……小さじ1
・バジル……適量
・オリーブオイル……適量


1. 鮭、椎茸、チーズを4等分にする。

2. 卵を溶き、白だしとトマトジュースを合わせる。

3. 鮭と椎茸を耐熱容器に入れ40秒電子レンジで加熱する。

4. 3に卵液とチーズを入れ40秒電子レンジで加熱する。

5. 火入れが足りなければ、様子を見ながら10秒ずつ加熱する。

6. 仕上げにオリーブオイルとハーブをかざる。

※200Wで少しづつ加熱すると、より滑らかに仕上がります。
※蒸し器の場合は、弱中火で約8分加熱してください。


トマトジュース漬けパスタのボロネーゼ

最後は、トマトベースのパスタレシピです。

あらかじめパスタをトマトジュースに漬けておくのがポイント! このひと手間でグッと本格的な仕上がりになるそうですよ。


・パスタ(1.6ミリ)……100g
・トマトジュース……300g
・合い挽き肉……100g
・エリンギ……1本
・マッシュルーム……3個
・茄子……1本
・塩……小さじ1
・醤油……小さじ2
・胡椒、バジル、粉チーズ……適量


1. パスタをトマトジュースで2時間以上浸す(おすすめは4時間)。

2. フライパンにひき肉と塩をいれ炒め、脂がでたらキノコとナスを加えよく焼く。

3. しっかり焼き目がついたらパスタをトマトジュースごといれ煮詰める。

4. 麺が透明になったら味をみて醤油や胡椒で調節。

5. 盛り付けて粉チーズとバジルを飾り完成。

※少量でやる場合は少し水を入れる、多く作る場合はジュースを少し減らすとGood!


レシピ監修:松田樹生(まつだみきお)氏

都内の料亭で修行中にフードロス問題に興味を持ち、もったいない料理人みっきーとしてケータリング、弁当、ポップアップなどで活動をはじめる。
「捨てられがちな食材を、残さない為に我慢して使うではなく、美味しいから全部を使う。」そんな食品の無駄を無くす料理を専門に活動中。


工藤先生のむくみ対策メモ


日々の食生活だけでなく、ちょっとしたストレッチをすることでむくみ対策になります。今回は工藤先生も毎日実践されているストレッチをご紹介します。


座ったままストレッチ:ニートゥーチェスト

1. 椅子に浅く座ります。

2. 両足の膝を胸につけるように上げる。

3. この動作を1セット10回程度行う。


教えてくださったのは:みやま市工藤内科 院長 工藤孝文先生


内科医。糖尿病内科医・東洋医学医。福岡大学医学部卒業。
専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。

「1日1杯飲むだけダイエットやせる出汁」や、「疲れない大百科-女性専門の疲労外来ドクターが教える-」などを著書。生活習慣を支える医学の伝道師として活躍中。


「食事×ストレッチ」で自粛むくみの予防に心がけよう!


自粛むくみに限らず、季節の変わり目は体調も崩しがち……。

乾燥も気になってくるころなので、引き続き手洗いうがい等の感染対策をしっかりしつつ、しっかりとした食事や睡眠を摂って免疫力アップを目指したいですね。おうちで無理のないストレッチやウォーキングなど、気分転換もお忘れなく!