記録的大雨 農作物被害に「本音は泣きたい」広島
記録的な大雨による被害から約1週間たちました。被災した地域の復旧が進む一方で出荷直前だった農作物の被害も明らかになっています。
大雨による被害は県内の農家にとっても深刻です。安芸高田市の市ケ原農産では出荷するはずだった約8万株のチンゲンサイが浸水する被害に見舞われました。
(市ケ原農産・住川渉さん)
「こういう野菜が見えるか見えないかっていうぐらいまで水がきました、言葉も出ない。今までやってきたことがすべて無駄になるので」
どんなに時間と手間をかけて育てても一度水に浸かった野菜は出荷できず土と一緒に耕すしかありません。
被害はこの先2カ月で約300万円にのぼります。
(市ケ原農産・住川渉さん)
「平成30年の7月豪雨あの時も若干被害があったんですけど今回はもうそれ以上に本音はやっぱり…泣きたいですよね」
22日に雨が降った広島市内。西区田方では被災した住民が自宅の片付けに追われていました。
(自宅が被災した近藤敏昭さん)
「目先のことしか考えていないので、先のことを考えている余裕がないです」
自宅が被災した近藤敏昭さん(72)は2階に避難して無事でしたが1階に土砂が流れこみました。
購入して35年、住み慣れた自宅ですが改修は難しいとみて取り壊すことも検討しています。
(自宅が被災近藤敏昭さん)
「年齢が年齢なので再建築が難しいので夫婦2人だけで住めるプレハブ程度は建てれるかなという気はしています。
それが2カ月先になるか3カ月先になるか半年先になるかわかりません…はあため息ばっかりです」
大雨被害の発生から約1週間、いまだに捜索も続いています。
70代の男性が行方不明となっている安芸高田市では車のタイヤとドアミラーが見つかりました。
警察は男性の車の可能性があるとみて捜索を進めています。