RM Sotherby’s

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モントレー・カー・ウィーク期間中に開催された様々なコレクター・カー・オークション。8月11日〜14日の4日間にわたり開催されたRMサザビーズのモントレー・オークションの開催期間中の様子は先日octane.jpでも紹介している。今年は、総売上高1億4852万8300ドルという驚異的な数字を記録し、全ロットの91%が落札された。2020年に続き、モントレー・カンファレンス・センターで開催されたプレビュー展示とセールには多くの来場者が訪れ、その結果、34カ国から入札者が集まり、そのうち20%が新規顧客だった。

それでは、最も高額で落札された5台を順番に見ていこう。
【各車両の内装などディテールはここからチェック】(写真37点)

1. 1962年 アストンマーティンDB4 GTザガートクーペ
19台製造されたDB4 GTザガートクーペのうちの1台。中でも、左ハンドルの車両はわずか6台のみだ。オリジナルのオーナーが納車時に特徴的なオーダーをしており、シェルグレーのボディは、より頑丈にするために標準よりも少し重いアルミニウムゲージを指定、ガラス製のドアウィンドウ、オーナー自身がデザインしたユニークなワイドパターンの "エッグクレート "グリル、後期DB4に似たテールライトスタックなどだ。また、19台のザガートの中で唯一、他の車両に見られるアルミ製フレームではなく、クローム仕上げの真鍮製ウィンドウフレームが装着されている。落札価格は952万ドル(約10億4000万円)。

2. 1962年 フェラーリ268SPスパイダー
1962年のル・マン24時間レースにスクーデリア・フェラーリ・ワークスから参戦したモデルで、V型8気筒のファクトリーレーシングカー兼開発車でもあった。6台生産されたうち、大型の8気筒エンジンを搭載したオリジナルの個体はこの車両のみ。フェラーリ・クラッシェ認定を受け、オリジナルのファントゥッツィ社製「シャークノーズ」ボディ、各所にマッチナンバーが施されており、1969年以来、2人のオーナーにしか所有されていない。落札価格は770万5000ドル(約8億4000万円)。

2. 1966年 フェラーリ 275GTB ロングノーズ アロイクーペ
275GTBコンペティツィオーネは、12台中11番目に製造されたモデルで、250LM型ドライサンプのTipo 213競技用エンジン、薄肉アルミ合金製のコーチワーク、軽量部品の多用などが特徴。1967年のル・マン24時間レース、1969年のスパ・フランコルシャン1000kmレース、1969年のイモラ500kmレースでクラス優勝を果たしており、先ほどの268SPと同じく60年代の競技用フェラーリを象徴するモデルだ。価格も268SPと同様の770万5000ドル(約8億4000万円)。

4. 1958年 フェラーリ250GT TdFクーペ
スカリエッティ製の美しい1958年型フェラーリ250GT LWBベルリネッタ「ツール・ド・フランス」。フランスの実業家でレーサーのジャック・ペロン氏がオリジナルオーナーとしてオーダーしたワンオフ仕様で、1958年と1959年のツール・ド・フランスに2度出場している。1972年に自動車愛好家のデビッド&メアリー・ラブ夫妻に売却され、デビッド・ラブ氏が亡くなる2014年まで約40年間大切に所有されていた。その後、現在のオーナーが、長年にわたって綿密に保管されてきた書類と共に手に入れ、コンポーネントのオリジナル性を重視したレストアが行われている。落札価格は600万ドル(約6億5500万円)。

5. 1963年 シェルビー コブラ 289 R&P ロードスター
1963年初頭に生産された最初のラック&ピニオン式289コブラのうち2台は、シェルビー・ファクトリー・レーシング・チームの「セブリング」仕様のワークス・シャシーとして指定された(シャシーナンバーCSX2128と2129で、今回出品されたのは2129)。この2台は、ノンラック&ピニオンの "セブリング "カーであるCSX2127とともに、優れたトラクタビリティを証明してみせた。この初期の289コブラ3台は、シェルビーの中心的存在であり、販売やレースでの表彰台獲得にも大きく貢献した現存するシェルビーの中でも重要な存在であり、シェルビー・アメリカン・レジストリや多くの出版物に記録されている。落札価格は413万ドル(約4億5000万円)。

5台の写真をもっと見たい方はこちらの画像ギャラリー【全37点】をチェックしてほしい。

RM Sothebys|Monterey
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