他人の不幸話を見聞きするのが嫌いな人は少ないと思う。「他人の不幸は蜜の味」って言葉もあるぐらいで、みんな、なんだかんだ言いつつ、誰かの「損した話」に聞き耳を寄せるものだ。

今日は、性格の良くない僕が、ついつい笑顔になっちゃった不幸な話を紹介していきたい。不幸の舞台の現場となったのは、毎度おなじみパチンコホールである。(文:松本ミゾレ)

「遊タイム狙い」なのに…


先日、5ちゃんねるに「4円パチンコ遊タイム機だけ打って今月30万負け」というスレッドが立っていた。

パチンコを知らない方のために簡単に説明すると、「4円パチンコ」は1玉が4円で貸し出されるという意味。4円は、全国のパチンコホールで「最高レート」だ。

また、「遊タイム」は、ひとことで言うとハマったときの救済機能だ。パチンコはヘソと呼ばれる穴に1つ玉が通るたびに1回「大当たり」の抽選を行う。遊タイム機種は、800回転とか、950回転とか特定の回転数までハマると、救済機能「遊タイム」になる。そして、「遊タイム」に突入すると、大当たりの可能性が格段に高くなる。

1から遊タイムにたどり着くには、途方もない時間とお金が掛かるけど、遊タイムまで300回転ぐらいで捨ててある空き台もある。そんな台ばかり狙う「ハイエナ戦法」もあって、このスレッドを立てた人物も、そんなパチンコユーザーだろう。

ところが、この人は、そんな打ち方にも関わらず、1か月で30万もマイナスになったようだ。投稿では「どうしてくれんだよ。遊タイム狙いマジで勝てねえ」と嘆いている。

どうしてくれるも何も、誰に命令されるわけでもなく自分で遊んで、勝手に30万負けてるわけなので自己責任なんだけど、まあ納得いかないのだろう。しかも、スレ主、「今年すでに100万負けたわ」とも書き込んでいる。さらに「遊タイム機打ったら毎回天井間際まで持っていかれ5連以上絶対しない」とも。

そこまで相性と運が悪い自覚があって、どうしてまだ遊んでるの? と聞きたくなるが、それは野暮ってものだろうか。ここまでコテンパンにされてまだパチンコしてるって、ただの依存症だろうし。でも、上半期終わったばかりで100万マイナスって流石にねぇ……他人の不幸話は好きだけど、そこまで行くと色々と心配になってしまう。

中途半端に触るのが一番負ける

僕もよく、遊タイム機種を打っている。規定回数ハマれば、ほぼほぼ当たるのは、精神的に安心できる。パチンコホールに行って何が一番辛いかって、数万円使ったのに一度も当たらないこと。そういう意味では、遊タイムはありがたい要素だ。

ただし、当たりを見たいがためだけに、中途半端な回転数の遊タイム機種に手を出すのは意味がない。950回転が天井の台に、200回転ぐらいから座って打ち出しても、そりゃあ勝てないよって話だ。遊びなので勝てなくてもOKという場合はいいんだけど、確実に勝ちたいなら、そのような立ち回りをしてはダメということになる。でも実際、そのダメダメな立ち回りをやって大負けぶっこいてる人は多い。

まあ、かと言って遊タイムの天井まであとちょっとってところから、打っても勝てる補償はないんだけどね(笑)。結局、パチンコで、勝ち続けることはほぼほぼ無理。どうしても運が絡む要素が大きいから、負けがあるのは当然だ。

しかし、それにしたって1か月30万のマイナスは、ちょっと運がなさ過ぎる。今年すでに100万負けってのも、相当酷い。ここまで負けるのって、よっぽど毎日のように適当に打ち散らかしてないと無理な気がする。だけど、もしも本気で毎回、遊タイム機種のハマり台ばかりに座ってその結果ってんなら、しばらく休養したほうがいいんじゃなだろうなぁ。休養している限り絶対負けないんだし。