なぜ国民は丸川珠代五輪担当大臣に「違和感」を覚えてしまうのか
五輪担当大臣といえば、東京五輪の円滑な準備や運営に向けて企画立案し、様々な調整を行う事務方のトップであり、顔的存在であるべきです。
そこにはアスリートに対する敬意と、コロナ禍の中でも何とか人々に理解を求めて、大会を成功に導きたいという決意、そして必ずしも国民の賛同を得られていない状況下で、開催の意義を謙虚に訴えていく姿勢が求められるのは、当然のことです。
そういった点でこの方、果たして五輪相にふさわしいのでしょうか。丸川珠代さんを見る度に覚える「違和感」の正体は、いったい何でしょうか。
そりゃあないよと大多数の人々が丸川大臣に落胆したのは6月上旬、東京五輪を巡って、政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が「この状況で何のためにやるのか、目的が明らかになってない」と話したことに対する、こんな発言でした。
「我々はスポーツの持つ力を信じてやってきた。全く別の地平から見てきた言葉をそのまま言っても、なかなか通じづらいというのは私の実感です」
いわゆる「別の地平」発言です。
メディア関係者は言います。
「尾身会長の疑問は国民の素朴な思いでもある。飲食店などは営業を制限され、泣く泣く閉店に追い込まれる例も続出しています。そんな中で、なぜ五輪だけが特別扱いされ、開催ありきで進んでいくのか。おかしいと思っている人々は多い。それに対して丁寧な説明もせずに『別の地平』だなんて、失礼にもほどがある。感染拡大を防ぐために日夜汗を流している人をバカにしていますよ」
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丸川大臣は東大経済学部を卒業後、超難関のテレビ朝日アナウンサー試験を突破して、同局の看板アナとなりました。07年には当時の安倍晋三首相からの要請もあり、テレ朝を退社して参院選に出馬。そこからは党内でも出世ルートを駆け上がっていますが、不思議なことに政治家として、これといった実績を残していないのです。
前述の関係者は言います。
「東大卒で元アナウンサーですから、弁は立つ。でも庶民感情とはかけ離れているので、上から目線の失言も多い。それでも時の権力者に重宝され続けているので、気づいたら位が上がっている感じです。今回の五輪相再登板も森さんの女性蔑視発言があったから、棚ぼたで機会が回ってきた。前任の橋本聖子さんはスポーツ界からの信頼も厚く、思い入れをもって仕事をしていましたが、丸川さんは果たしてどうか」
そんな丸川大臣による「我々はスポーツの持つ力を信じてやってきた」との言葉には、アスリート側からも異議が唱えられています。五輪代表選手を輩出したある大学の指導者は、こう話します。
「コロナ禍で国民の大多数が五輪開催に疑問を抱いていることは、我々も謙虚に受け止めねばならないと思っています。『何とか開催させていただきたい』と考える中で、必要なのは国民が安心できるエビデンスであり、安全面での明確な根拠です。『スポーツの持つ力』とかフワフワした言葉では、決して人々の賛同を得られないと自覚していただきたいです」
スポーツの現場の声は、大臣に耳に果たして届くのでしょうか。

