プロ初本塁打を放ったソフトバンクの谷川原健太 (C) Kyodo News

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◆ 片岡氏も賞賛「数少ないチャンスをモノにしましたね」

 ここ5試合勝利から遠ざかっているソフトバンクは、19日の試合も勝ちきることができず引き分け。

 4点のリードを終盤でひっくり返されたが、最後は9回二死からの栗原陵矢の一発でなんとか引き分けに持ち込んだ。

 苦しい戦いの続く王者だが、この日は新たな光明も見えた。プロ6年目で一軍初出場・初スタメンを果たした6年目・谷川原健太である。

 豊橋中央高から2015年のドラフト3位でソフトバンクに入団した24歳。強肩強打が魅力の捕手としてファームではアピールを見せながらも、なかなか届かなかった一軍の舞台。そのチャンスがついに巡ってきた。

 第1打席は二ゴロに倒れるも、0−0で迎えた5回裏の第2打席。日本ハム先発・立野和明の甘く入ったスライダーを思い切り引っ張ると、打球はそのままライトスタンドに飛び込む文句なしの一発。プロ初出場で記録したプロ初安打がプロ初本塁打となり、チームに先制点をもたらした。

 もう一度整理すると、プロ初出場・初スタメンで放った初安打がプロ初本塁打でプロ初打点もマーク。まさに初尽くしの一打となったが、19日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の斎藤雅樹氏は、「初めての出場というのは当然緊張もするでしょうから、それで2打席目に結果が出たというのは“持っているな”と」とコメント。

 つづけて、「またソフトバンクに新しい選手が出てきたなと思いますね」と語り、毎年のようにニュースターが誕生するソフトバンクに現れた“新星候補”に期待を寄せた。

 同じく番組に解説として出演した片岡篤史氏も、「ウエスタンでも評価の高い選手だったんですが、もう6年目なんですね。ソフトバンクは層が厚いということでなかなかチャンスがなかったんですけど、この数少ないチャンスをモノにしましたね」と初出場で“一発回答”を見せた若武者を讃える。

 また、自身のプロ初本塁打についても「よく覚えています。感触まで覚えています」と振り返りつつ、「若い選手は一軍で結果を出すことで自信が出てくる。これを次へ、次へと繋げてほしいですね」と、こちらも今後への期待を口にした。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』