ホワイトノイズほか20種類の音で身の回りの騒音をブロック。集中しての作業や安眠に役立つホワイトノイズマシン
ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ
〜AVANTEK「WN-2B」〜
2021年04月27日
TEXT:山口真弘(ITライター)
集合住宅などで、隣の部屋からの騒音に悩まされている人は少なくないことでしょう。こうした騒音を防ぐには、イヤホンやヘッドホンなども効果的ですが、就寝時の装着は難しいほか、音の種類によっては防音の効果が期待できないこともしばしばです。
こうした場合に役立つのが、ホワイトノイズを再生してくれるデバイスです。一定の強さを持った「シャーッ」というホワイトノイズの音を常時流すことによって、こうした騒音をかき消してくれるというわけです。就寝時はもちろんのこと、作業に集中したい場合にも最適です。
本体形状はシンプル。ポートやコネクタは電源ジャックのみというシンプル設計
CDとほぼ同じコンパクトサイズ。厚みがあるため持ち歩きにはやや不向き
こうしたホワイトノイズは、アプリやウェブサービスとしても提供されていますが、そのデバイスを常時占有する形になるのが少々不便です。画面を常時オンにして使うため就寝時の利用にも向かず、またリピート再生に対応していないこともしばしばです。
今回紹介するAVANTEKのホワイトノイズマシンは、こうしたホワイトノイズをはじめとする複数の環境音を内蔵しており、スイッチひとつで切り替えて再生できます。PCのように置き場所の制約もなく、デスク上から枕元まで、どこにでも設置できます。
音源は6種類のホワイトノイズ、6種類のファン音、さらに川のせせらぎや野鳥のさえずり声など計20種類が収録されており、順送りと逆送りの2つのボタンで簡単に切り替えられます。完全な単機能デバイスなので、ほかの機能で再生が邪魔されることもありません。
上面のほとんどをスピーカーが占めます。ラジオなどほかの機能は一切ありません
スピーカー左下から、電源ボタン、音量の大小ボタンが並びます
音量は、2つの±ボタンで操作を行います。本来であれば、音量の調整はロータリー式のほうが暗闇のなかでも操作しやすいのですが、30段階と細かな調節が可能ですので、特にハンデにはなりません。
ただし他のボタンも含めて、ボタンがかなり硬く、カチカチと音が騒々しいのと、暗い部屋では電源ボタンなどほかのボタンと判別しにくいのはマイナスです。ある程度、当てずっぽうで押さざるを得ません。
便利な機能としては、タイマー機能が挙げられます。最大7時間までのセットが可能なので、就寝時にセットしておけば、入眠後に自動的にオフにすることができます。自然に音がミュートされていきますので、唐突に音が途切れたことに驚いて目が覚めることもありません。
音量ボタンの横には音源切替ボタン、さらにその右にはタイマーボタンがあります。タイマーは1+2+4時間で最大7時間まで対応します
バッテリーこそ内蔵していませんが、電源はUSBなので、どこからでも手軽に電源を取ることができます。唯一使い方によってマイナスになるのは、同種製品では搭載されていることが多いイヤホンジャックがないことで、直接イヤホンで聴く可能性があるのならば、別の製品をあたったほうがいいかもしれません。
最近は、スマートスピーカーのスキルで、こうした環境音を流すこともできますが、再生中は他の操作ができないほか、また長時間のリピート再生を前提としておらず短時間で繰り返される仕様で、なおかつ音の継ぎ目がうまく加工されていないなど、実用性は高くありません。
すでに手元にスマートスピーカーがあるのならば、先にお試しで使ってみるのはよい方法ですが、利用頻度が高くなるようであれば、今回紹介したような専用品を調達したほうが、日々の利用にもストレスをかけずに済むことでしょう。価格も5千円あればお釣りが来ます。
USB給電で駆動します。ただしケーブル自体は専用品です
コネクタは底面に接続する方式で、本体の左側にケーブルを逃す構造です
最後にひとつ、こうしたホワイトノイズマシンの、ワンランク上の使い方を紹介しておきます。それは本体を2台用意し、異なる音を混ぜて再生することです。
本製品は、ホワイトノイズやファン音のような単調な音から、焚き火のパチパチという若干不規則な音までさまざまな音が収録されていますが、建物を伝わって響いてくるような、不規則かつ強弱が激しい音には、どうしても効果が限定されてしまいます。
こうした場合、本製品のようなホワイトノイズマシンを2台用意し、一方で単調な音、もう一方でやや不規則な音を再生すると、かなり効果的に、騒音を和らげることができます。本来ならば単体でこれら音のミックスができればよいのですが、そうした機能はないため、物理的に2台調達して、自分でミックスするというわけです。
この方法はコストがかかりますが、単体とは比べものにならないほど、騒音を隠蔽する効果が得られます(今回紹介した製品も、筆者が2台目として購入したものです)。実際に試して一定の効果は感じられたものの、改善の余地があると感じた人は、若干の追加投資をして、この方法を試してみてはいかがでしょうか。
複数のホワイトノイズマシンを用意し、違うタイプの音をミックスさせると、単体の時とは比べものにならないほど音を隠蔽する効果は高くなります
製品名:WN-2B
実売価格:3,999円
発売元:AVANTEK
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B072C98ZJV/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
〜AVANTEK「WN-2B」〜
2021年04月27日
TEXT:山口真弘(ITライター)
集合住宅などで、隣の部屋からの騒音に悩まされている人は少なくないことでしょう。こうした騒音を防ぐには、イヤホンやヘッドホンなども効果的ですが、就寝時の装着は難しいほか、音の種類によっては防音の効果が期待できないこともしばしばです。
本体形状はシンプル。ポートやコネクタは電源ジャックのみというシンプル設計
CDとほぼ同じコンパクトサイズ。厚みがあるため持ち歩きにはやや不向き
こうしたホワイトノイズは、アプリやウェブサービスとしても提供されていますが、そのデバイスを常時占有する形になるのが少々不便です。画面を常時オンにして使うため就寝時の利用にも向かず、またリピート再生に対応していないこともしばしばです。
今回紹介するAVANTEKのホワイトノイズマシンは、こうしたホワイトノイズをはじめとする複数の環境音を内蔵しており、スイッチひとつで切り替えて再生できます。PCのように置き場所の制約もなく、デスク上から枕元まで、どこにでも設置できます。
音源は6種類のホワイトノイズ、6種類のファン音、さらに川のせせらぎや野鳥のさえずり声など計20種類が収録されており、順送りと逆送りの2つのボタンで簡単に切り替えられます。完全な単機能デバイスなので、ほかの機能で再生が邪魔されることもありません。
上面のほとんどをスピーカーが占めます。ラジオなどほかの機能は一切ありません
スピーカー左下から、電源ボタン、音量の大小ボタンが並びます
音量は、2つの±ボタンで操作を行います。本来であれば、音量の調整はロータリー式のほうが暗闇のなかでも操作しやすいのですが、30段階と細かな調節が可能ですので、特にハンデにはなりません。
ただし他のボタンも含めて、ボタンがかなり硬く、カチカチと音が騒々しいのと、暗い部屋では電源ボタンなどほかのボタンと判別しにくいのはマイナスです。ある程度、当てずっぽうで押さざるを得ません。
便利な機能としては、タイマー機能が挙げられます。最大7時間までのセットが可能なので、就寝時にセットしておけば、入眠後に自動的にオフにすることができます。自然に音がミュートされていきますので、唐突に音が途切れたことに驚いて目が覚めることもありません。
音量ボタンの横には音源切替ボタン、さらにその右にはタイマーボタンがあります。タイマーは1+2+4時間で最大7時間まで対応します
バッテリーこそ内蔵していませんが、電源はUSBなので、どこからでも手軽に電源を取ることができます。唯一使い方によってマイナスになるのは、同種製品では搭載されていることが多いイヤホンジャックがないことで、直接イヤホンで聴く可能性があるのならば、別の製品をあたったほうがいいかもしれません。
最近は、スマートスピーカーのスキルで、こうした環境音を流すこともできますが、再生中は他の操作ができないほか、また長時間のリピート再生を前提としておらず短時間で繰り返される仕様で、なおかつ音の継ぎ目がうまく加工されていないなど、実用性は高くありません。
すでに手元にスマートスピーカーがあるのならば、先にお試しで使ってみるのはよい方法ですが、利用頻度が高くなるようであれば、今回紹介したような専用品を調達したほうが、日々の利用にもストレスをかけずに済むことでしょう。価格も5千円あればお釣りが来ます。
USB給電で駆動します。ただしケーブル自体は専用品です
コネクタは底面に接続する方式で、本体の左側にケーブルを逃す構造です
最後にひとつ、こうしたホワイトノイズマシンの、ワンランク上の使い方を紹介しておきます。それは本体を2台用意し、異なる音を混ぜて再生することです。
本製品は、ホワイトノイズやファン音のような単調な音から、焚き火のパチパチという若干不規則な音までさまざまな音が収録されていますが、建物を伝わって響いてくるような、不規則かつ強弱が激しい音には、どうしても効果が限定されてしまいます。
こうした場合、本製品のようなホワイトノイズマシンを2台用意し、一方で単調な音、もう一方でやや不規則な音を再生すると、かなり効果的に、騒音を和らげることができます。本来ならば単体でこれら音のミックスができればよいのですが、そうした機能はないため、物理的に2台調達して、自分でミックスするというわけです。
この方法はコストがかかりますが、単体とは比べものにならないほど、騒音を隠蔽する効果が得られます(今回紹介した製品も、筆者が2台目として購入したものです)。実際に試して一定の効果は感じられたものの、改善の余地があると感じた人は、若干の追加投資をして、この方法を試してみてはいかがでしょうか。
複数のホワイトノイズマシンを用意し、違うタイプの音をミックスさせると、単体の時とは比べものにならないほど音を隠蔽する効果は高くなります
製品名:WN-2B
実売価格:3,999円
発売元:AVANTEK
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B072C98ZJV/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn