コロナ禍の今だからこそ評価すべき? 丸洗いできて衛生的なウォッシャブルUSBキーボード
ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ
〜ロジクール「K310」レビュー
2021年03月09日
TEXT:山口真弘(ITライター)
昨年暮れ、ある医療機関で使われていた共有PCのキーボードが、新型コロナウイルスのクラスター発生の原因になったと報じられたことがありました。
実際には可能性のひとつにすぎなかっただけで、報道自体ややオーバーだったようですが、共有PCのキーボードはさまざまな人の指先が触れることもあり、用心するに越したことはありません。
こうした不特定多数のユーザーが使う共有PCで、少しでも衛生的に使えるキーボードを探すならば、今回紹介するロジクールのウォッシャブルキーボード「K310」は、理想にかなり近い特徴を備えた製品です。
見た目は一般的なフルキーボードそのもの
天地サイズはCDと同じくらいコンパクト
スタンドを起こして角度をつけた状態
スタンドをたたんでフラットにした状態
本製品はWindows 8時代に発売されたかなり古い製品で、メーカーサイトの紹介ページもすでにサポート情報を中心とした形に縮小されていますが、いまなおネット通販を中心に新品が流通するなど、息が長い製品です。
最大の特徴は、キーボード本体が丸洗いできる、ウォッシャブル構造を採用していることです。これならば定期的に本体を真水で洗い流し、衛生的な状態を保つことができます。
キートップはベースから浮いた構造になっており、一般的なキーボードのようにキーの隙間にゴミが挟まることがありませんので、雑菌の繁殖を防ぐのにも効果的です。ブラシも付属しており、こびりついた汚れも掻き出すことができます。
キートップがフラットなことも特徴です。キートップがくぼんだ製品だと、ウェットティッシュなどで表面を拭っただけでは、くぼみの部分をきちんと拭き取れないこともしばしばですが、本製品はそうした心配もありません。
さらにキーそのものも取り外せるので、洗剤でまとめて洗うことで、衛生的な状態を保つことができます。一般的なキーボードは取り外しに専用器具が必要になりますが、本製品は手で簡単に取り外すことができます。
キーは基部から完全に浮いた構造
清掃用ブラシは本体裏面に収納できます
フラットなキーゆえ拭き取りも簡単です
キーは簡単に取り外して洗えます
キーは一般的な日本語の109キーボードの配置で、フルキーボードということで、右端にはテンキーも搭載しています。左上の半角全角キーや数字の「1」キー、また右側のEnterキーがやや細いなど、部分的に特殊なキー幅はありますが、配列自体は一般的で、それほど違和感はありません。
キータッチはややフニャフニャとしており、価格相応の印象は否めませんが、ストロークは十分に深く、ノートPCに多いアイソレーションキーなどと比べても、きちんと押し込んだ感覚があります。上段ファンクションキーも、F1〜F4、F5〜F8と4つずつのグループになっており、判別しやすいのも利点です。
ケーブルは1.8mとかなり長くしなやかで、PCがデスクの下にある場合でも、余裕をもって設置できます。ちなみにUSBポートにはキャップが付属しており、ケーブル部を含めた水洗いにも対応します。
フルキーボードゆえテンキーも付属します
ストロークは十分な深さがあります
半角全角キーや数字の「1」の幅はやや狭め
USBも防水性のあるキャップが付属します
ネックがあるとすれば入手性です。前述のようにネットではいまも新品が流通しているのですが、流通量は必ずしも潤沢ではなく、価格も日々変動しています。少ない台数ならまだしも、まとまった台数を確保するとなると、かかるコストも含め、予測を立てにくいのが厄介です。
また直接の後継品がいまのところなく、今後が不透明なのも困りものですが、現状の新型コロナウイルス禍などでニーズありと判断されれば、継続およびニューモデルの登場も期待できるかもしれません。いまだからこそ注目すべき、キーボード選びの候補に入れておきたい製品です。
打鍵中の様子。上段ファンクションキーは4つずつグループ化されており判別も容易です
製品名:K310
実売価格:4,480円
発売元:ロジクール
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B009VB66OI/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
〜ロジクール「K310」レビュー
2021年03月09日
TEXT:山口真弘(ITライター)
昨年暮れ、ある医療機関で使われていた共有PCのキーボードが、新型コロナウイルスのクラスター発生の原因になったと報じられたことがありました。
実際には可能性のひとつにすぎなかっただけで、報道自体ややオーバーだったようですが、共有PCのキーボードはさまざまな人の指先が触れることもあり、用心するに越したことはありません。
見た目は一般的なフルキーボードそのもの
天地サイズはCDと同じくらいコンパクト
スタンドを起こして角度をつけた状態
スタンドをたたんでフラットにした状態
本製品はWindows 8時代に発売されたかなり古い製品で、メーカーサイトの紹介ページもすでにサポート情報を中心とした形に縮小されていますが、いまなおネット通販を中心に新品が流通するなど、息が長い製品です。
最大の特徴は、キーボード本体が丸洗いできる、ウォッシャブル構造を採用していることです。これならば定期的に本体を真水で洗い流し、衛生的な状態を保つことができます。
キートップはベースから浮いた構造になっており、一般的なキーボードのようにキーの隙間にゴミが挟まることがありませんので、雑菌の繁殖を防ぐのにも効果的です。ブラシも付属しており、こびりついた汚れも掻き出すことができます。
キートップがフラットなことも特徴です。キートップがくぼんだ製品だと、ウェットティッシュなどで表面を拭っただけでは、くぼみの部分をきちんと拭き取れないこともしばしばですが、本製品はそうした心配もありません。
さらにキーそのものも取り外せるので、洗剤でまとめて洗うことで、衛生的な状態を保つことができます。一般的なキーボードは取り外しに専用器具が必要になりますが、本製品は手で簡単に取り外すことができます。
キーは基部から完全に浮いた構造
清掃用ブラシは本体裏面に収納できます
フラットなキーゆえ拭き取りも簡単です
キーは簡単に取り外して洗えます
キーは一般的な日本語の109キーボードの配置で、フルキーボードということで、右端にはテンキーも搭載しています。左上の半角全角キーや数字の「1」キー、また右側のEnterキーがやや細いなど、部分的に特殊なキー幅はありますが、配列自体は一般的で、それほど違和感はありません。
キータッチはややフニャフニャとしており、価格相応の印象は否めませんが、ストロークは十分に深く、ノートPCに多いアイソレーションキーなどと比べても、きちんと押し込んだ感覚があります。上段ファンクションキーも、F1〜F4、F5〜F8と4つずつのグループになっており、判別しやすいのも利点です。
ケーブルは1.8mとかなり長くしなやかで、PCがデスクの下にある場合でも、余裕をもって設置できます。ちなみにUSBポートにはキャップが付属しており、ケーブル部を含めた水洗いにも対応します。
フルキーボードゆえテンキーも付属します
ストロークは十分な深さがあります
半角全角キーや数字の「1」の幅はやや狭め
USBも防水性のあるキャップが付属します
ネックがあるとすれば入手性です。前述のようにネットではいまも新品が流通しているのですが、流通量は必ずしも潤沢ではなく、価格も日々変動しています。少ない台数ならまだしも、まとまった台数を確保するとなると、かかるコストも含め、予測を立てにくいのが厄介です。
また直接の後継品がいまのところなく、今後が不透明なのも困りものですが、現状の新型コロナウイルス禍などでニーズありと判断されれば、継続およびニューモデルの登場も期待できるかもしれません。いまだからこそ注目すべき、キーボード選びの候補に入れておきたい製品です。
打鍵中の様子。上段ファンクションキーは4つずつグループ化されており判別も容易です
製品名:K310
実売価格:4,480円
発売元:ロジクール
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B009VB66OI/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn