中国メディアはこのほど、日本に続く「真の意味での先進国」がアジアから出現していないという事実から、「日本がいかに特別な国」であるかがわかると論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 アジアには日本と同レベルの先進国が存在しないという見方があるようだ。中国メディアの網易はこのほど、日本に続く「真の意味での先進国」がアジアから出現していないという事実から、「日本がいかに特別な国」であるかがわかると論じる記事を掲載した。

 記事は、日本やシンガポール、韓国といったアジアの先進国のなかでも、真の意味での先進国と呼べるのは日本だけだと主張。そして、日本は戦争で焼け野原になりながらも「戦後30年ほどで先進国に成長した」国だと指摘し、「他のアジア諸国がまだ経済の立て直しに苦労していた頃に、日本はもう先進国となっていた」のだと論じた。

 続けて、日本が「真の意味での先進国」であり、特別な国だと言える理由の1つとして「日本は先進国でありながら、格差が比較的小さい国」であることを挙げ、富の分配の公平性を示すジニ係数は0.33ほどだと紹介。日本も格差が問題視されることはあるものの、日本以外の国の格差はもっと大きいと指摘、たとえば中国は近年、経済成長が続いていて、豊かになる人も増えているが、ジニ係数は危険水域と呼ばれる0.4を大きく超えているのが現状であることを強調し、「富の合理的な分配が行われていない」国は多いことを強調した。

 また、日本はアジアにおいて「完備された社会福祉が存在する国」でもあるとし、アジアには日本ほど整備された社会福祉が存在する国はないと主張。医療費は一部負担で済み、出産などには手当が出るなど充実していると指摘、社会保障給付費の対国民所得比が他のアジア諸国よりはるかに高いことは、日本の社会福祉の充実ぶりを反映していると紹介した。

 記事は、中国が先進国へと成長するには所得格差や社会福祉などの点で改善していく必要があると指摘する一方、日本の発展の軌跡をそのまま見倣うことはできないため、独自の発展路線を見出す必要があると指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)