大阪市阿倍野区にある居酒屋「食悦堂」のウニ丼が、「とんでもない」とツイッターで話題になっている。

一体、どんなものなのか。実際の写真がこちら。


うに1枚にご飯がついている(写真は全て食悦堂提供)

豪快にウニが丸々1枚とご飯がついて税別1000円。これは確かにとんでもない...。驚きのコスパだ。

この丼が話題となったのは、ツイッターユーザーのR.I.P(@ripclear)さんの2020年4月19日の投稿がきっかけだ。

1000円ウニ丼のボリュームが気になり、試しに注文したというR.I.Pさん。まさか1枚まるまるのウニが付いてくるとは思わなかったようで、上記のような商品写真を添えて、

「とんでもないのが来た」

と驚きをあらわにしたのだ。この投稿は、1万6000件以上のリツイートが寄せられるなど、大きな注目を集めている。

どうしてこんなにコスパが良いのか。そもそもなぜウニを一枚丸ごとつけているのか?

Jタウンネットは21日、食悦堂のオーナーを取材した。

「ご飯はほぼサービスですね」

オーナーいわく、ウニ丼に使っているのは、もともと夜の営業の際にお酒のアテとして単品で販売していたウニだという。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、一時は通常の二割まで売り上げが落ち込んだという同店。緊急事態宣言の発令を受け、時短営業になったことをきっかけに、従業員や仕入れ先の生活を守るべく、ランチタイムの営業をはじめ、このウニ丼も販売を開始した。

オーナーは

「夜は999円で提供しているウニに、ランチなのでご飯もつけました。ご飯はほぼサービスですね。こんなときでも働いている人たちや買いに来てくれる人たちにみんなで頑張りましょうという思いをこめました」

と話す。

999円でウニが1枚食べられるというのが、そもそもとてもお得だが......。オーナーに聞くと、大阪市内で経営している姉妹店の立ち飲み屋と料金設定を揃えた結果、この値段で提供しているとのことだ。


うに丼以外にも色々販売している

今まで夜の営業しか行っていなかったため、ランチを開始した当初はあまりお客さんの入りも良くなかったという。

しかし、今回のR.I.Pさんのツイートが話題となったことで、お客さんが増えたそう。

「最初はどうしてこんなにお客さんが来てくれるのか分からずてんてこまいで。後から従業員のお父さんにツイッターでバズったって聞いて納得しました」

とオーナー。今では売り切れてしまうこともあるという。

今の状況について感想を聞くと、

「少し複雑ですね。自粛している人を呼び出すようなことにもなっちゃうのかなって。間隔を開けて並んでもらうとか、会計のときだけ店内に入ってもらうとか最大限の配慮はしているんですけど」

と明かす。一方で、

「とはいえ、やっぱり飲食店としてはご飯で皆さんに楽しみを提供できるのは嬉しいです。いろいろ我慢しているときだからこそ、家に帰って美味しいものを食べて元気になってもらえれば」

との思いも話した。

その日に店に出るものは毎朝オーナーが市場で仕入れているため、話題になったウニ丼も毎日販売しているというわけではないそう。出会えるかはその日の運次第だ。

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