コンテ監督の下、ここまでスクデット争いを繰り広げてきたインテルだが、ユーベ戦の敗戦で厳しい状況に……。 (C)Getty Images

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 王者との直接対決に敗れ、10年ぶりの優勝の可能性は風前の灯火だ。

 3月8日、インテルはセリエA第26節延期分でユベントスと対戦し、敵地で0-2と敗れた。消化が1試合少ないものの、首位ユーベとは勝点9差に開いている。直接対決を2試合とも落としたことを考えれば、実質的に10ポイント差だ(勝点で並んだ場合に直接対決の成績で下回るため)。

 試合後、アントニオ・コンテ監督は衛星放送『Sky Sport』で「うまく彼らの後を追ってきたが、考察は不可避だ。未消化分を除いて6ポイント差ということは、直接対決で敗れた2試合分ということ。ピッチでの結果が明確に物語っている」と述べた。

「ポジティブになる必要がある。すべてを投げ捨ててはいけない。この敗戦は、我々がまだ彼らから離れていることを理解し、成長する助けとならなければいけない」

 コンテは「わたしのインテルは7か月前に道のりを歩み出した。ベストを尽くしているが、8年前から支配し、毎年さらに強化しているチームと比較はできない」と、古巣との差を強調している。

「仕事を続けなければならない。気質やパーソナリティ−という点で成長しないと。そして、1年ごとにユーベの非常に高いレベルに追いつこうとしていかなければいけない」
 
 インテル専門サイト『Passioneinter.com』によると、SNSでは逆転優勝を断念したファンも少なくないようだ。一方で、忍耐が必要と訴えるサポーターもいる。

「グッバイ、スクデット」
「無観客じゃなかった。ロメル・ルカクとラウタロ・マルティネスという観客がいた」
「完全に優勝争いの可能性が消滅。言い訳無用。こういう試合は違う戦い方をしないと。特に意識の面。ユーベをたたえ、自分たちは反省だ」
「シーズン最悪のパフォーマンス。困惑だ!明らかにユーベが上回っていた。勝利に値した。スクデット争いはラツィオとユーベだ。ふさわしい」
「スカッドとメンタリティーでユーベにはまだほど遠いことが確認されただけ。ユーベをたたえよう。スクデットにさらば。少なくとも3位に入ることを願おう」
「リバプールも最初は本当の改善が見えず、ファンがユルゲン・クロップに怒っていたのを思い出せ。年月や何度か手痛い黒星が必要だ。だが、今のリバプールはファンタスティックじゃないか。サッカーでは忍耐が必要なんだよ。コンテを全面的に信頼する」

 序盤からリーグを盛り立ててきたコンテ・インテルの挑戦は、ここで終わるのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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