週末に行われたFCアウグスブルク戦では、今季残留争いを続けるチームを相手に0−4と完敗を喫し、これで4連敗となってしまったヘルタ・ベルリン。その失意はベルリンに大きく広がっており、月曜と火曜に話し合いを行なった結果、今夏より監督に昇格したアンテ・チョヴィッチ監督を解任する結論へと至った。

 マネージャーを務めるプレーツ氏は、クラブ公式にて「決断は非常に難しものがあった。アンテは20年に渡りヘルタの一員なのだ。そして今夏よりトップチームの監督として、非常に精力的に取り組んでくれていた。」とコメント、「ただチームの進展とここのところの結果を受けて、動きに出る必要があるとの意見になった。残念だ」と言葉を続けている。

 一方のチョヴィッチ監督は、「ここのところの戦い方では、こういった結論へと至ってしまうものだ。ヘルタは私にとって、単なる職場などではない。だからこれは非常に辛いものがある。しかし常に個人ではなくクラブにとっての優位性を訴えてきた。私は指導者としての仕事だけでなく、このクラブも愛している」と語った。

 これによりパル・ダルダイ氏から受け継がれたチョヴィッチ監督時代は、ほぼ5ヶ月で幕引きという結果に。両氏ともにヘルタのユースチームから昇格した指揮官であり、また両氏ともにトップチームとの契約以外に、ユースチームとの契約を無制限という形で締結。そのためヘルタとしてはチョヴィッチ氏をトップチームの監督から外したとしても、そのままチームに留まらせることが可能に。

 なおそのチョヴィッチ氏の後任としては、先日バイエルンを退団した、ベルリン出身のニコ・コヴァチ監督が浮上したが、今シーズンは英気を養うために時間を費やしたい考えをもっている模様。そこでヘルタでは先日に相談役会就任となった、ユルゲン・クリンスマン氏が長期的解決策を模索するため、今季いっぱいという短期政権で就任することになった。