スマートフォンは、4Gの集大成となる成熟モデルが、今、買いの理由

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スマートフォンは、例年通り「冬モデル」が携帯電話各社から多数の機種が発表、発売が開始されました。

9月に発売になったiPhone 11シリーズも含め、Androidも最新機種がこぞって揃ったこのタイミングは、選り取り緑の悩み放題という、ある意味、贅沢な時期と言えます。
また、これから年度末にかけては「学割」など、定番キャンペーンも実施されるので、
新生活にあわせて、買い換えや買い増しを行うシーズンでもあります。

そんな人たち向けに、今年の冬モデルが「買い」である理由を今回は解説していきます。


○4Gスマートフォンの集大成が揃った



海外では次世代サービス「5G」が今春から始まっています。日本でも来春以降にスタートする予定されています。

これまで通信サービスの世代交代は、だいたい10年で1世代変わるペースで進んできました。これまでも新世代の通信サービスが開始される直前のモデルは性能や機能、使い勝手の面で成熟したモデルが多くリリースされる傾向があります。

実際にNTTドコモの発表会では、今冬モデルとしてラインナップする機種に対し「4Gの集大成」という紹介を行っています。

国内で現在普及している「4G」も、日本国内でサービスインしたのは2010年の暮れでした。4Gのサービスイン以前、iPhoneが2008年に発売開始されていましたが、NTTドコモの「FOMA」に代表される第3世代サービスに対応する二つ折りモデルなどの従来型ケータイを選ぶ人がほとんどでした。
理由としては
・動作が安定している
・電池持ちがいい
・便利なサイトやアプリが揃っている
このように、実用性での利便性が高いことを理由に挙げる人が多かったのです。

それと同様に、スマートフォンもiPhone 3Gから数えて11年、4Gのサービス開始から9年が経過しました。
スマートフォンの初期によく聞かれた
・電池持ちの悪さ
・動作の不安定さ
・閲覧できないWebサイトの多さ
こうした問題は解決し、いまでは耳にすることも減っています。

実際、筆者も丁度一年前に購入した「Galaxy Note9」や「iPhone XS」には全く不満がなく、こういう仕事をしていなければ買い換えないで使い続けてもいいと思えるほど、完成度の高い、成熟した機種だと感じています。

スマートフォンの売れ筋も、現在ではハイエンドモデルだけでなく、3万円前後の低価格帯が人気を集めている点も成熟した製品であることを裏付けていると言えるでしょう。

少し前ならば「安かろう悪かろう」と避けていた安価なモデルも、最近では「ハードなゲームを遊ばないなら十分」と言われるように、性能や機能において日常の利用では十分な満足度が得られるほどに成熟した製品が増えています。




以前は花形として高性能モデルの影で、安価な機種は「とりあえず用意しました」と言わんばかりの扱いでしたが、現在は安価なモデルも、価格以外のターゲットがハッキリと打ち出されてたラインナップに変化しています。

筆者は携帯電話各社の現在のスマートフォンラインナップを見て、
従来型のケータイ成熟期に「安価な機種は下位モデル」という扱いから「こういう人に使って欲しい」といった扱われ方に移行した事例に似ていると感じています。




これまで高額モデルの代名詞でもあったiPhoneにおいても、2019年モデルの「11」ではでは10万円を下回る価格で提供されています。
発売当初こそ11 Proを指名買いする傾向でしたが、発売から2ヶ月が経過した現在は、携帯電話各社のiPhoneの売れ行きは11が中心と聞いています。

次世代通信の5Gがスタートすれば、確実に5G対応の新しい機種が一気に発売になることは間違いありません。

5G対応モデルを待ちたい
5G対応モデルを待ったほうがよい
こうした意見もありますが、スタート直後からスマートフォンが劇的に便利にはなりません。5Gの恩恵が受けれるには、エリアやサービスなど環境面の進歩や変化も必要になるからです。

また現状の4Gでも、理論値の最高通信速度で通信できる場所は限られています。
「新しいもの好き」や「新しい製品。サービスを試す」といった理由がない限り、サービス開始と同時に5G対応モデルを購入するメリットは薄いでしょう。
そう考えていくと、今時点で通信エリアも機種の性能や機能も十分に安定、性能を発揮できている成熟した4Gスマートフォンを買うのが、買い換えの「正解」といえるでしょう。


執筆 迎 悟