(株)丸長石材(TDB企業コード:582601675、資本金7000万円、大阪府大阪市平野区喜連東3−5−65丸長ビル2階、登記面=兵庫県芦屋市船戸町5−2−801、代表川下順也氏ほか1名)と、関係会社の(株)メモリア(TDB企業コード:582387271、資本金6000万円、大阪府大阪市平野区喜連東3−5−65丸長ビル2階、同代表)は、10月30日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日同地裁より監督命令を受けた。
 
 申請代理人は円谷順弁護士(東京都中央区築地2−11−9RBM築地駅前ビル5階、築地法律事務所、電話03-3541-0068)ほか1名。監督委員には山形康郎弁護士(大阪市中央区北浜2−5−23小寺プラザ12階、弁護士法人関西法律特許事務所、電話06-6231-3210)が選任されている。

 (株)丸長石材は、2005年(平成17年)6月に設立した墓石販売および霊園開発業者。一般顧客向けに、墓石(石材)の製造およびペット霊園の販売などを手掛け、大阪府下4カ所、奈良県下1カ所の霊園に販売事務所を設置していた。また、自社販売用墓地の開発を手掛けるほか、契約を結んでいる約250社の霊園墓地も斡旋。病院や葬儀屋、仏壇販売業者、警察などと契約を結び、そのルートを通じて墓地・墓石を販売していた。関係会社の(株)メモリアと一体で事業を展開し、ペット霊園部門では既存契約顧客数は2000人以上に及んでいた。近時は仏壇販売店(FC店)を運営するなど総合仏事企業として事業領域を拡大し、2018年10月期には年売上高約26億8300万円を計上していた。

 しかし、急激な事業拡大に伴って広告費や宣伝費など販売促進費用が嵩み、さらに霊園開発費などを金融機関から調達していたことで、多額の金融債務を抱えていた。今年に入ると、霊園開発資金に不足が生じ、一部金融債務の約定返済が延滞する事態が発生。さらに、本業以外への事業の投資なども足かせとなり資金繰りが悪化していた。このため、金融機関と協議を重ね再建を目指していたものの、外注業者への支払い遅延なども発生し資金繰りの改善には至らず、9月には代表の川下氏が入院する事態となったことで、民事再生による再建を目指すこととなった。

 負債は、(株)丸長石材が債権者約49名に対し約14億4200万円、(株)メモリアが債権者約41名に対し約21億2400万円、2社合計で約35億6700万円。