板金技術者の育成を目的とした「MSJアカデミー」も開設していた

 (株)エムエスジャパンサービス(TDB企業コード:201275049、資本金3755万円、埼玉県川口市南鳩ヶ谷6-15-15、登記面=埼玉県川口市南鳩ヶ谷6-14-16、代表マルコ・スタチオーリ氏、従業員82名)と、関連の(株)MSレンタリース(TDB企業コード:698013944、資本金1000万円、同所、同代表)およびセルビッチオ・イタリア(有)(TDB企業コード:902040242、資本金300万円、東京都港区芝浦4-16-25、代表田川典男氏)は、9月18日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は本山正人弁護士(東京都中央区八丁堀4-1-3、岩崎・本山法律事務所、電話03-6222-8075)。

 (株)エムエスジャパンサービスは、1993年(平成5年)3月に設立。自動車工具、各種機械工具を主体に自動車用部品の輸出入を手掛けていた。自動車整備工具全般、溶接機、プラズマカッター、自動車修理工具、レース用インパクトレンチ機械工具などのほか、塗装ブースを含む整備スペース一式も扱っていた。主にイタリアメーカーの製品を扱い、自動車関連工具商社、自動車部品商社、整備関連業者に販売。2012年には板金技術者の育成を目的とした「MSJアカデミー」を開設したことで全国的な知名度も向上し、2013年12月期には年売上高約13億円をあげていた。

 その後も、顧客との密な関係を構築することで業容を拡大し、2018年12月期には年売上高約17億6000万円に伸ばしていた。この間、2017年にはトラック・バス向けの三次元計測装置をリリースし、大型車向けの車体整備市場へ参入。株式上場を目指しさらなる業容拡大を図るなか、金融機関からの借入金は高水準に達していた。しかしここにきて、金融機関からの支援が限界に達したことから、今年9月2日に決済難が発生する事態となり事業継続を断念し、自己破産申請の準備に入っていた。

 負債は(株)エムエスジャパンサービスが債権者約250名に対し約16億3300万円、(株)MSレンタリースが債権者5名に対し約1億6900万円、セルビッチオ・イタリア(有)が債権者11名に対し約2900万円で、3社合計約18億3100万円。