兵庫・淡路島の地場産業、いぶし瓦製造の近畿セラミックスが準自己破産申請 負債約20億円
住宅市況の低迷、度重なる震災被害で「消費者の瓦屋根離れ」が進んだことも影響した
近畿セラミックス(株)(TDB企業コード:530173983、資本金9920万円、兵庫県淡路市大谷881-8、代表福原幸蔵氏、従業員44名)は、8月30日に神戸地裁へ準自己破産を申請した。申請代理人は吉田大地弁護士(大阪府大阪市北区西天満1-10-8、吉田大地法律事務所、電話06-6365-6038)ほか1名。
しかし、この間リーマン・ショック以降の住宅市況低迷や、東日本大震災、熊本地震など度重なる震災被害によって消費者の瓦屋根離れが進んだことで需要が伸び悩み、2018年12月期の年売上高は約13億4500万円にダウン。収益面では燃料価格高騰に伴う利益率の低下に加え、在庫負担や設備投資に伴う過剰な有利子負債を抱え連続赤字となり、厳しい資金繰りを余儀なくされていた。このため、金融機関に対して借入金の返済条件緩和を要請するなどして経営再建を図っていたものの、業況に回復の兆しはなく徐々に資金繰りがひっ迫。ここに来て支えきれず事業継続を断念し、今回の措置となった。
負債は現在調査中だが約20億円の見込み。