知名度が高いブランドを有していたが、セール販売による収益低下などが痛手となった(写真はイメージです)

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「THE FLAT HEAD」は芸能人も愛用するなど、全国的に知名度が高いカジュアルブランドとして知られる

 (株)グローバルユニット(TDB企業コード:330243081、資本金3500万円、長野県千曲市内川125-3、代表小林昌良氏)と(株)フラット・ヘッド(TDB企業コード:330299694、資本金1000万円、長野県千曲市内川250-6、登記面=長野県千曲市上徳間3-1、同代表)は8月28日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令・監督命令を受けた。

 申請代理人は佐藤潤弁護士(東京都中央区京橋1-6-12、弁護士法人関西法律特許事務所東京事務所、電話03-5524-8900)。監督委員は島田敏雄弁護士(東京都中央区銀座3-13-19 、LM法律事務所、03-6281-5505)。

 (株)グローバルユニットは、1993年(平成5年)11月にアメカジショップ「デザートヒルズマーケット」の経営を目的に設立。また、(株)フラット・ヘッドは、1996年(平成8年)7月に古着輸入を目的に設立され、その後自社ブランド「THE FLAT HEAD」を柱に、カジュアル衣料品・服飾雑貨などを企画製造、近年は両社で複数のブランドチャンネルを有して営業を展開していた。特に「THE FLAT HEAD」ブランドは、芸能人も愛用するなど全国的に知名度が高く、年売上高は(株)グローバルユニットが2014年5月期に約9億2900万円、(株)フラット・ヘッドは2015年5月期に約9億1300万円を計上していた。

 しかし、その後は業績が伸び悩み、セール販売による収益性の低下や不採算店の閉鎖などにより、年売上高は(株)グローバルユニットが2019年5月期に約4億9800万円、(株)フラット・ヘッドは約4億300万円に減少、採算も悪化していた。さらに、商品アイテムの増加による在庫負担などから資金繰りが悪化。この間、金融機関などから支援を受けながら経営改善を図ってきたが実を結ばなかったため、抜本的な再建を目指し、今回の措置となったものとみられる。

 負債は(株)グローバルユニットが約10億900万円、(株)フラット・ヘッドが約6億8000万円で、2社合計約16億8900万円(いずれも2019年5月期末時点)。

 なお、9月4日午後1時30分から「アットビジネスセンター東京駅」(東京都中央区)で債権者説明会を開催する予定。