突然だが、皆さんはこの写真がどこの街を撮影したものか、分かるだろうか。


既視感がある(画像は小山のぶよ@taisuke5696さん提供)

木造の家屋が並んでいるし、日本の古い町並みが残る場所...?そう思った人もいるかもしれないが、ここはヨーロッパのバルカン半島に位置する、コソボ共和国のジャコヴァという都市だ。

撮影者の小山のぶよ(@taisuke5696)さんは2019年8月19日(日本時間)、写真をとともに「え、これ京都?」などと投稿している。リプライ欄には、

「日本のどこかの古い町かと思いましたが、バルカンの国なんですね・・・」
コソボにこんな町並みがあるとは想像さえしていませんでした」
「木造ってだけで結構似るものなんですねぇ」
「私もコソボ2回行きました!懐かしい感じすごく分かります!!」

といったコメントが寄せられている。

京都以外にも、兵庫のたつのや篠山、長野の妻籠宿や岐阜の馬籠宿の景観に似ているとの声がある。

Jタウンネットは8月21日、小山さんにその辺りの様子を聞いてみた。

「とにかく静かで、全く観光地化はされていません」

1998〜99年に起きたコソボ紛争のイメージがあるためか、小山さんの写真を見て驚いた人は少なくないようだ。一見すると小京都のようだが、よくよく見ると外国語の看板がかかっていたり、イスラム教のモスクに付随する塔(ミナレット)がそびえたっているのが分かる。


看板が異国情緒を感じさせる


ミナレットが見える

小山さんによれば、ジャコヴァは町の多くがコソボ紛争で破壊されたため、新市街は新しい建物や破壊されたままの建物があるというが、写真のエリアでは従来あった木造の家屋が残っていたとのことだ。

「雰囲気はとにかく静かで、全く観光地化はされていません。日本にいるような感覚になったと思ったら、モスクからコーラン(聖典)が聞こえてきて今コソボにいることに気づかされるような不思議な町です」

小山さんは街の雰囲気をこう話す。きれいに整備された観光地とは異なり、生活感のある素朴な町並みが、より懐かしさを感じさせるのかもしれない。

日本から遠く離れた国で見つけた、昔懐かしい小京都のような風景。世界のどこかにはこのような街がまだまだたくさんあるのかもしれない。