スイセイ・ミュージカルが入居していた建物

写真拡大

 (株)スイセイ・ミュージカル(TDB企業コード:201437174、資本金1000万円、東京都稲城市東長沼788、登記面=神奈川県川崎市多摩区布田21-3、代表水谷誠氏)は、7月18日に横浜地裁川崎支部より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は増田尚弁護士(神奈川県川崎市幸区堀川町580、多摩川法律事務所、電話044-540-1521)。債権届け出期間は8月19日までで、財産状況報告集会期日は11月27日午後2時30分。
  
 当社は1995年に関係会社で創業し、96年9月に同部門を独立させ法人化したミュージカル劇団。全国各地の劇場や市民ホールなどで、オリジナル作品や海外ミュージカル『サウンドオブミュージック』『フットルース』『FAME−フェーム−』『クリスマス・キャロル』などを代表作に上演し、一般個人向け販売と地方自治体の文化事業としての一括買い上げをない交ぜ、2009年2月期の年収入高は約3億6000万円を計上していた。

 しかし事業構造上、稽古期間中は収入が途絶えるため収入高は安定せず、劇団員の移動や舞台装置製作などの費用が負担となっていた。また関係会社に信用不安が発生したことで、当社も金融機関からの資金調達が困難となっていた。長崎県佐世保市のテーマパークで演じていたミュージカル・パレードが2013年6月までで終了したことで継続的な収入が途絶え、2015年1月には厳しい資金繰りが表面化。取引先への支払い遅延も頻発し、債権者より第三者破産を申し立てられ5月28日に保全管理命令を受けていた。
 
 負債は債権者約140名に対して、約6億9000万円の見込み。