【MLB】田中将大は球種を読まれてる? 宿敵Rソックス戦は防御率40.50でNY紙指摘
今季はRソックス戦2試合で大炎上、NY紙が「悲惨な登板」の原因を探る
ヤンキースの田中将大投手が苦しんでいる。今季は21試合登板で7勝6敗、防御率4.79。らしからぬ防御率に大きく響いているのは、宿敵レッドソックス相手の2試合の大炎上劇だ。メジャー史上初のロンドン開催となった6月29日(日本時間30日)の試合では2/3回を4安打2四球6失点でKO。さらに、前回登板の7月25日(同26日)は敵地フェンウェイパークで3回1/3を自己ワーストの12安打12失点と信じられない結果に終わった。今季、レッドソックス戦の登板はこの2試合のみで、防御率40.50となっている。
いったいなぜ、田中はライバル相手にこれほど打たれてしまうのか。米メディアは特集記事を組み、田中が球種を読まれているか、レッドソックスがサインを盗んでいるか、のどちらかについて、ヤンキースのアーロン・ブーン監督が「可能性を排除しなかった」と伝えている。
ニューヨークの地元紙「ニューズデイ」は、田中が最近5登板で2勝1敗ながら、防御率11.67と苦しんでおり、22回1/3で8本塁打を含む33被安打、8与四球と打ち込まれていることを紹介。そして、「その大きな要因は、もちろんフェンウェイ・パークでの木曜日の悲惨な登板の結果である。彼は3回1/3で12被安打、12失点とし、ヤンキースは19-3で負けた」と前回登板について振り返っている。
ヤンキースにとっては、このままでいいわけがない。レッドソックスに3連敗を喫したとはいえ、2位とは8ゲーム差。今季は余程のことがない限り地区制覇を達成することになるだろう。プレーオフでは、絶大な勝負強さを誇る田中がローテの中心となるが、状態が上がらなければ、2009年以来のワールドシリーズ制覇に向けて不安材料となる。
ブーン監督は「明らかに、レッドソックスは弱点をつくのが上手い」
同紙も「タナカの成績は懸念材料である。なぜなら、ヤンキースがトレード期限までにローテーションを大きくアップグレードしなければ、タナカがプレーオフの第1戦に登板する可能性が高いからである」と指摘。しかも、ヤンキースが地区制覇、レッドソックスがワイルドカードゲームでプレーオフ進出となれば、両チームは地区シリーズで対戦する可能性が高い。頼りにしている田中が第1戦で負けるようなことがあれば、ヤンキースは苦しくなる。
田中が最近のレッドソックス戦で苦戦している事実について、ブーン監督は記事の中で「もう少し深く探らなければならないことだ。彼らは明らかに彼の球がよく見えている。調べて、今後改善できるか考えなければならない」と言及。やはり、何かしらの理由があると示唆している。
同紙は「(ブーン監督は)タナカの球種が読まれている、もしくはレッドソックスがサインを盗んでいる可能性を排除しなかった。それはレッドソックスが得意としていることである(昨年のア・リーグ地区シリーズ第3戦でルイス・セベリーノにしたことである)」と指摘。昨年、エース右腕のセベリーノは地区シリーズ第3戦で3回7安打6失点と炎上したが、レッドソックスにクセを読まれていたと米メディアが報じていた。
ブーン監督は「それについてはよく観察しようとしている。明らかに、レッドソックスは弱点をつくのが上手い。我々が対策しなければならないことだ」と話したという。もし本当に田中の投球がレッドソックスに“丸裸”にされているなら……何かしらの対策、改善が必要になってくる。その“答え”は出るのだろうか。(Full-Count編集部)