中国限定のiPhoneが発売?からバタフライキーボードがついに廃止?まで,最新のアップルの噂まとめ
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米トランプ政権による事実上の対ファーウェイ禁輸措置が緩和されたことと前後して、iMaciPhoneなどを送り出した最高デザイン責任者ジョニー・アイヴ氏が年内の退社を発表。様々な意味で節目となりそうな一週間でした。

中国限定のiPhoneが発売?からバタフライキーボードがついに廃止?まで,最新のアップルの噂を振り返ります。

ジョニー・アイヴ氏、ハンドルがないアップルカーを構想していたとのうわさ



最高デザイン責任者アイヴ氏が関わったアップル製品は広範にわたっており、その全てが公開あるいは製品化されたわけではありません。そのうちの1つが「ハンドルがなくて木とレザーで作られた自律走行車だった」との噂が、有料ニュースメディアThe Informationにより報じられました。

ハンドルの代わりに、アイヴ氏はSiriでの操作を構想し、コンセプトをクックCEOにデモンストレーションしようと望んだとのこと。少なくともその時点ではSiriでの運転はできなかったらしく、女優が「アップルの重役たちの音声コマンドに対応するSiri」役を演じたというコミカルな場面が伝えられています。

iMacから始まり、Apple Watchの初期にも関わったとされ(後述)、アップルカーにも尽力したかもしれないアイヴ氏が、少し早いとも思える退社を決意したのも自然なことかもしれません。

MacBook Air(2018)のメインロジックボードに不具合?アップルが無償交換を指示しているとのうわさ



米アップル関連情報サイト9to5Macが入手した内部文書によると、アップルは2018年製造で13インチ画面、特定のシリアル番号を持つMacBook Airについてメインロジックボードに「問題」を発見したとのこと。修理スタッフには無償で交換するよう通達するとともに、該当するマシンのユーザーには電子メールで連絡する予定だと報じられています。

内部文書では単に「電源」の問題とされているそうですが、具体的にどのような症状かは不明。ネットでは初起動時に電源が入らないといった事例が確認できます。

アップルは無償修理対応をまだ公式に発表していません。とはいえ6月半ばに発表された一部のMacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2015/2015年9月〜2017年2月販売分)のように爆発炎上などの明白な危険があれば、自主回収および交換プログラムが公表されると思われます。

9to5Macの情報が正しければ、まもなく問題あるデバイスのユーザーにはメールが届くはず。心当たりのある人は、アップル公式サポートに連絡を取るのもよさそうです。

ジョニー・アイヴのアップル退社はCEOが製品開発に無関心だから?クック本人は反論(WSJ報道)



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アップルのデザイン最高責任者ジョニー・アイヴ氏が年内の退社を決めた背景には「クックCEOら経営陣が製品開発プロセスにほとんど興味を示さなかったから」などの事情があったとWall Street Journalが報じました。

初期の行き違いは、初代Apple Watchの立ち上げから。ファッション小物にしたかったアイヴ氏とiPhoneの延長に位置づけたい何人かの役員達がぶつかり、その妥協の産物が349ドルの通常版と100万円以上の金バージョンの2本立てだったとされています。

その後アイヴ氏はアップル本社にもあまり顔を出さなくなり、デザイン現場の士気にも破壊的な影響があったとのこと。クック氏がアイヴ氏に働きかけたことで一度は陣頭指揮に復帰し、新社屋アップルパークでの新たな製品開発プロセスをまとめ上げたそうです。

しかし、クック氏自らはデザインチームに滅多に会わず。アップルの取締役会も財務や事務畑出身の重役に牛耳られたことに失望したアイヴ氏は退社を決意した--WSJ記事はそうした顛末を描いています。

が、クック氏は米メディアNBCニュースに「馬鹿げている」とWSJ記事を否定するメールを送信。アップルの社内事情はさておき、氏の「(デザイン)チームが取り組んでいる製品は、あなたたちを驚かせるだろう」との言葉が守られると信じたいものです。

iPhone2019年モデルのCADレンダリング予想画像が公開。モデル名はXI、XI Max、XIR?



Slashleaks

海外リークメディアSlashleaksに「iPhone XI」「iPhone XI Max」「iPhone XIR」と称されたCADレンダリング画像が投稿。すなわち2019年モデル3つの予想CG画像が公開されました。

これら3つの背面には、すべてカメラ部分を収める正方形の出っ張りがあり。うちフラグシップモデル(iPhone XSとiPhone XS Max後継機)には3台のカメラが、iPhone XR後継機には2台のカメラが確認できます。

今回の画像に名称以外はさほど目新しい点はなかったものの、おそらく9月の正式発表まで約2ヶ月に迫った時期を考えれば、それはiPhone2019年モデルの予想がいよいよ現実味を帯びてきたということ。背面カメラ以外の「サイレントスイッチの形状が変更」や「他の機器も充電できる双方向ワイヤレス充電」といった予測についても、今後新たな裏付けが届けられるかもしれません。

中国限定のiPhoneが発売予定?画面埋め込み式Touch IDモデルのうわさ

Glenn Chapman/AFP/Getty Images

中国メディアGlobal Timeは、中国限定の安価なiPhoneが発売予定だとの噂を報道。それによるとFace IDの代わりに画面埋め込み型のTouch IDを採用するとのこと。その理由は高価なFace ID部品を省けて「コストを節約」できる可能性が高いからだと伝えられています。

アップルが中国市場をとても重視していることや、そこでファーウェイやVivo、Oppoなど価格および高性能ともに競争力を備えた地元ブランドとの激しい競争に晒されているのも周知の事実。さらに言えば、アップルは中国/香港/マカオ限定の物理デュアルSIM版iPhoneを発売しており、「中国限定のご当地iPhone」が登場しても不思議ではありません。

今回のソースとなったGlobal Timesはアップル未発表製品の予測について実績がなく、信ぴょう性については疑問の余地があります。とはいえ「画面を見なくても指ですぐロック解除」できるTouch IDの人気は根強いものがあり、実際に発売されたなら、中国国外でもニーズがありそうです。

iPhone間のデータ移行、まさかの「有線で直結」が可能に? iOS 13最新ベータから手がかり



9to5Mac

開発者向けiOS 13最新ベータ版にて、「iPhone同士を有線ケーブルで直結してデータ転送」を示唆するアイコンやコードニスペットが発見されたとのニュースです。

これまでiOSデバイスからiOSデバイスにデータを転送する手段は「iTunesをインストールしたPCないしiCloudのバックアップから復元」または「同じApple IDでログイン、iCloud経由でコピー」の2つのみ。iOSデバイス同士を有線ケーブル接続という選択肢は不在でした。

もし仮に実現するとして、Lightningポートを持つiPhone同士を繋げる有線ケーブルは、少なくともアップル公式には発売されていません。そこから米アップル関連情報サイトMacRumorsは、2つの予測を導いています。

1つは今秋のiOS 13公式リリースと同時期に、アップルがLightning-Lightningケーブルを発売すること。もう1つはすでに発売済みのUSB-C Lightningケーブルに合わせるように、iPhone2019年モデルの一部にUSB-Cポートを採用することです。

iPhoneへのUSB-C採用は数年前から何度も噂に上っているものの、2018年モデルまでは実現を見ていません。今年初めにも2019年モデルへの搭載を予測するアナリスト報告もありましたが、拡張性の高いUSB-Cポートを今度こそiPhoneに......と望むユーザーも少なからずいそうです。

バタフライキーボードがついに廃止?2019年のMacBook Airから新型シザー式を採用のうわさ



2015年の12インチMacBookでの採用以来、あまり芳しくない方向で様々な話題を提供してきたバタフライ構造の薄型キーボード。それでも頑なに変えようとしなかったアップルが、ついに本方式を捨て去って以前のシザー式に回帰するとの噂です。

アップル関連のインサイダー情報でおなじみのアナリストMing-Chi Kuo氏は、2019年のMacBook Airから耐久性と深いキーストロークを備えた新型シザー式キーボードが採用されるとのレポートを作成。この新型キーボードは完全新規設計で、グラスファイバーによりキーが補強されるとのことです。

バタフライ式キーボードは特定のキーが効かなくなる、文字が勝手にくり返し入力されるなどトラブル報告が相次ぎ、ほぼ毎年のように修正が施されて世代交代を重ねてきました。が、2018年モデルの第3世代もユーザーからの苦情は絶えず。今年5月に拡張されたキーボード無償修理プログラムの対象には、発表されたばかりで未だ誰も使っていないMacBook Pro最新モデルまでが含まれていました。

深いキーストロークを好むMacユーザーにとっても間違いなく朗報ですが、Ming-Chi Kuo氏は「MacBook Proへの新キーボード採用は、2020年モデルから」とも予測。つまり今年中に発売が噂される16インチMacBook Proはバタフライ続投の可能性もあります。

折りたたみiPadが開発中?デュアルディスプレイSurfaceに対抗か



Apple

市場調査会社IHSマークィット副社長Jeff Lin氏は,アップルがiPadベースの折りたたみデバイスを開発中と予測。本デバイスは「MacBookのディスプレイサイズ」に加えて5G通信機能を搭載する可能性があると述べています。

ただしiPhone2020年モデルでの5G問題解決が優先されるため、5G対応モデルについては「間もなく登場する見込みはない」とも付け加えています。

スマートフォンの本体サイズでタブレット級の画面を提供する折りたたみデバイスは、より広い画面を望むiPadユーザーにも需要があるはず。Lin氏はほぼ同時にデュアルディスプレイのSurfaceも準備中と予測しており、タブレットに折りたたみブームが来ることを示唆しているようです。

折りたたみの先駆けとなるはずのGalaxy Foldは、ディスプレイの不具合から発売延期のつまずき。が、ようやく再設計が完了したと報告されているなか、各社ともサムスンの件を教訓として折りたたみデバイスの改良を図っているのかもしれません。