『小さな恋のうた』佐野勇斗×山田杏奈×眞栄田郷敦インタビュー|初共演の3人が談笑、バンド練習期間中に“オリジナルソング”作成秘話明かす
『小さな恋のうた』
佐野勇斗×山田杏奈×眞栄田郷敦インタビュー
MONGOL800が2001年にリリースしたアルバムに収録された楽曲「小さな恋のうた」。平成で最も歌われたカラオケランキングの男性アーティスト楽曲で堂々1位に輝き、新垣結衣やJUJUら今までに60以上のアーティストがカバー、今この瞬間にも多くの人によってYouTubeやSNSに“歌ってみた動画”が投稿されるなど、世代や性別を問わず今なお歌い継がれる名曲から生まれた同名映画『小さな恋のうた』が5月24日(金)より全国で公開される。
映画ランドNEWSでは、太陽のように明るくパワフルなボーカル担当・真栄城亮多の佐野勇斗(M!LK)、紅一点として新バンドに参加しギターを担当する慎司の妹・譜久村舞役の山田杏奈、バンドの作曲も担うギター担当・譜久村慎司を演じる眞栄田郷敦の3人にインタビューを実施。「小さな恋のうた」「DON’T WORRY BE HAPPY」「あなたに」など、MONGOL800の名曲を半年以上ものトレーニングを経て披露している3人に、練習期間での思い出や全編沖縄ロケで撮影した本作の魅力などを伺った(取材・文:矢部紗耶香/撮影:ナカムラヨシノーブ)。
──本作への出演が決まった時のお気持ちを教えてください。
佐野:嬉しかったですね。「小さな恋のうた」は僕の中ですごく思い出深い大事な曲だったので、人生の中で大きな存在になる作品だなと思いました。内容も、沖縄の問題とかもあって、純粋な青春だけの映画ではなかったところにもすごく惹かれましたし、このみんなでやれたことが本当に良かったです。
山田:私は歌が好きで、前から作品の中で歌ったり音楽をしたりする役をやりたいなって思っていたので、今回お話を聞いて嬉しかったです。しかもバンドだったので、1人でやるのとは違う楽しさがあるんだろうなと思いましたし、お話も素晴らしくて。舞という役は、すごくやり甲斐のある役だなと思いました。
眞栄田:最初は不安でしたけど、脚本を読んですごく面白かったので、ギターができるし、バンドもできる!沖縄へ行ける、屋上も行ける、血のりも塗れる!みたいな(笑)。
佐野:「血のり塗れる!」はおかしいでしょ(笑)。
一同:(笑)。
眞栄田:いろんな経験が出来る作品だったので、全力で準備して挑みたいなっていう気持ちが強かったですね。
──皆さん今回が初共演ということで、実際に共演してみて、初めに抱いていた印象から撮影を経て何か変化はありましたか?
佐野:僕は2人に対して結構同じような印象を抱いていました。「大人だな〜」というか。
一同:(笑)。
佐野:第一印象では、大人で真面目でしっかりした2人なのかなってイメージでしたね。だから初めは絶対仲良くなれないと思っていたんですけど(笑)。意外とお茶目な一面もあったりして、半年間バンドの練習があったこともあって仲良くなれました!
山田:出演作品を拝見した時に思っていたイメージは・・・。
佐野:言っていいよ!(笑)。何でも言っていいよ!(笑)。
山田:ウェイウェイって感じの、結構イマドキのパリピっぽい感じかなと(笑)。
佐野:え、どの辺で思った?パリピっぽいって(笑)。
山田:雰囲気(笑)。
眞栄田:喋り方ですかね。。。(笑)。
佐野:まじで!
眞栄田:(佐野さんのマネをしながら)「こんにちは、佐野勇斗です!」みたいな(笑)。
佐野:ハハハ!ちょっと似てた(笑)。
山田:正直、あまり考えてない方かなと思ったんですけど、でも、全然違くて。本当によく考えていらっしゃるし、真面目って言ったら真面目だし(笑)。
佐野:それ、真面目じゃないやつじゃん!(笑)。
眞栄田:本当に真面目です。M!LKを含めお仕事をすごく大事にされているし、全然印象は違いました。
山田:本当に、いろいろ考えていらっしゃる方なんだなって思いました。
──佐野さんはそんな印象をお聞きしていかがですか?
佐野:喜んで良いのかわからないんですよね〜あんまり(笑)。ちょっと考えます、今後の方向性を(笑)。
──今回、撮影の前に半年程のバンド練習があったということで、練習中の思い出深いエピソードがあったら教えてください。
山田:曲を作りました!
佐野:イエス!
眞栄田:オリジナルを!ちょうどこの3人で!
佐野:(眞栄田さんが)作曲してくれて、僕ら2人(佐野さん・山田さん)が作詞をしました。
──それって聴ける機会はあるんですか?
佐野・山田・眞栄田:ないです!(笑)。
──どんなテーマで作ったんですか?
佐野・山田:(山田さん)怒りと、(佐野さん)恋!
山田:私たち2人(佐野さん・山田さん)が劇中で詞を書いて、慎司は曲を作るので眞栄田さんが2曲作ってくれて、それぞれが歌詞を書いたんです。
──眞栄田さんは今まで作曲されたことあったんですか?
眞栄田:初めてです。
佐野:えっ、あれ初めてなの!?まじで!クオリティ高っ!
──今回は半年間練習のあと、全編沖縄ロケでの撮影ということで、中々できない経験だったと思います。今後の役者としてのお仕事に活かせることなどがあったら教えてください。
山田:練習の半年間が役作りのようで、バンドの空気感もその期間で出来ていきました。これだけ長い期間をかけて同じ役に向き合うことは初めだったので、その分、思い入れも深くなりましたし、今後やる作品でも出来るだけその役のことを考える時間を作りたいなと思いました。
──練習中も、舞としてギターを弾くことを心掛けていたのでしょうか?
山田:私はずっと役に入り込むタイプではないのですが、ギターの弾き方や歌い方で舞がカッコよく見えれば良いなと思ったので、先生と相談しながら、あえて男性的な動きもしていました。なので、「舞だったらこうするかな?」と考えて練習している時間は多かったです。
──眞栄田さん、佐野さんはいかがでしょうか?
眞栄田:今後、バンド以外でも、武道やスポーツをやることがあるでしょうし、習得するのに時間のかかる役もあると思うんです。今回はギターを練習して、バンドとしても練習する時間もたくさん設けていただいて、自分の役や立ち位置をつかめていったんです。全部の現場がそうではないと思うので、今回のようにちゃんと習得して現場に挑みたいなと思いました。
佐野:僕は有難いことに、合唱をやったりカルタをやったり、今回のように半年くらいかけて役を作り上げる作品が多かったんです。今回も半年間練習して、撮影も僕のデビュー作の『くちびるに歌を』(15)の時に似ていて、全編ロケの泊まり込みで。役者とはいえど、やっぱりプライベートでのキャスト同士の仲の良さも作品に現れると思うんです。だから、そういった普段からの関係作りは大事にしていきたいし、今後へも活かしていきたいと思います。
──最後に「小さな恋のうた」という楽曲への想いを教えてください。
佐野:この曲、本当にすごいんです。小さな沖縄という島で出来た曲なんですけど、世界とか宇宙を連想させるような壮大なものを感じるし、本能的に好きになっちゃうというか、不思議な力を持っている曲だなって。いつ聞いても元気になるし、すぐノっちゃうし、ホントすごい曲です!
──本作を観てから改めて聴くと、より一層“曲の深み”が増しますよね。
佐野:プロデューサーの方が、「これだけすごい曲なのに『小さな恋のうた』はミュージックビデオがないので、この映画がミュージックビデオのようになったら良いな」っていうお話をされていて。本当にそうなったらいいなって思っています。
──山田さんはいかがですか?
山田:この曲をいつ知ったのかっていう記憶もないくらい、気付いたら知っているって曲でしたし、カラオケに行ったら絶対に歌う曲だったんです。すごくストレートな歌詞だからこそ、幅広い層に届いているんだなって。これだけたくさんの人に知られて歌われている曲なので、それだけの理由があることを、今回改めて感じましたね。
──眞栄田さんはいかがでしょうか?
眞栄田:歌詞もストレートですし、想いも明確なんですよね。もともと恋愛ソングっていう認識がなかったぐらい世界観が広い曲だなと感じてます。実際にギターで弾いてみてもコード進行はシンプルだし、大体同じコードしか使ってないんです。世界的に有名で歴史に残るような曲も比較的コード進行はシンプルな曲が多くて、“シンプルイズベスト”だなって思いました。
佐野・山田:シンプルイズベスト!
一同:(笑)。
──楽しいお話ありがとうございました!
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— 映画ランド (@eigaland) 2019年5月23日
映画『小さな恋のうた』5.24(金)全国公開
沖縄の小さな町。日本とアメリカ、フェンスで隔てられた二つの「国」が存在する場所。そこでは、ある高校生バンドが熱い人気を集めていた。自作の歌を歌いこなし、観るものを熱狂させるその実力で、東京のレーベルからスカウトを受け、なんとプロデビューが決まる。しかし、喜びの絶頂で盛り上がる彼らに一台の車が突っ込み、バンドは行く先を見失ってしまう。そこに現れた、一曲のデモテープと、米軍基地に住む一人の少女。それらによって、止まった時計の針は前に進み始める。フェンスの向こう側に友の“想い”を届けるため、彼らは再び楽器を手に取り立ち上がる──。
映画『小さな恋のうた』は5月24日(金)より全国公開
(C)2019「小さな恋のうた」製作委員会
佐野勇斗
ヘアメイク:望月光/スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
山田杏奈
ヘアメイク:横山雷志郎(Yolken)/スタイリスト:武久真理江
眞栄田敦郷
ヘアメイク:Misu(ADDICT_CASE)/スタイリスト:MASAYA(ADDICT_CASE)
取材・文:矢部紗耶香/撮影:ナカムラヨシノーブ
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