『貞子』池田エライザ インタビュー

池田エライザ

ホラー映画史上No.1シリーズ最新作となる『貞子』が5月24日(金)より公開される。日本中を震撼させた伝説の第一作『リング』(98)から20年、ジャパニーズホラーの巨匠・中田秀夫監督がハリウッド版『ザ・リング2』(05)以来、実に14年ぶりにシリーズに帰還して放つ待望の最恐ホラーだ。今回ヒロインを演じるのは、数々の話題作に出演し注目を浴びる池田エライザ。新時代のスクリーミング・ヒロインとして貞子に立ち向かう役どころだが、「実はホラーが苦手」という池田に、今作へかける想いや壮絶な撮影エピソードを語ってもらった。

──ホラー映画の代表格とも言える『貞子』ですが、最初に出演のお話がきた時の心境は?

池田エライザ

池田:20年以上の歴史を持つ『貞子』に出させていただけるのは、とても有難いことではあるんですけど、最初に「読んでみてください」と台本をいただいた時、タイトルに『貞子』と書いてあったので正直怖くて…読み始めるのに2日くらいかかったんです(笑)。

それこそ私自身、ホテルのテレビに布をかけるようなタイプ。なので怖いという気持ちもありつつ、どちらかというと今作では貞子の過去の出来事や生い立ちについてかなり深くフューチャーしている部分があるので、自分がこの物語を最後までやり切れるのかという不安の方が大きかったですね。

──演じられた心理カウンセラーの茉優は、貞子に狙われるも立ち向かっていく新時代のヒロインでした。

(C)2019「貞子」製作委員会

池田:茉優の幼い頃の境遇もそうですけど、大切な人がいなくなったりと、私が今まで触れたことのない気持ちというか、精神的にそういったことがまだあまり起きたことがなかったので最初は不安でした。それで、なぜ私にオファーしてくださったかも含めて、監督にまずお会いさせていただいたんです。そこで、どういう意図で私を呼んでくださったのか、この物語で一番何を伝えたいのかというお話をさせていただきました。

──監督とお会いになって、出演への決心が固まったんですね。

(C)2019「貞子」製作委員会

池田:日本のホラーとして海外でも定評がある貞子なので、本当に嬉しかったです。かつ、それ以上に「貞子に向かってたくましく、強くなっていく女性を描くにあたってお声がけをしました」と話してくださって、その時の監督の熱量がすごく素敵で…私もやりたいなと思ったんです。あと、「お目目が大きい」ともおっしゃってくださって(笑)。

──まさに池田さんの“目”の表現が印象的でした。劇中では叫ぶシーンも多かったですが、撮影中は監督から細かな指示などは?

池田エライザ

池田:監督は一つ一つ演出される方で、叫ぶにしても監督がまず先にお手本をやってくださるんです。ただ「あ〜っ!」とかお手本をやってくださっても、声帯が違うじゃないですか(笑)。出ないぞって思いながらも、食らいついていく形で。

叫ぶシーンも、綺麗に叫ぶ、映る、泣くではなくて、いかにエグみを出すか。生々しさや、泣き顔も“人間の究極まで”いこうと思って、悲しいシーンを5時間撮るのであれば、5時間ずっと泣き止まずにいようと。そうするとボロボロになってくるので、その状態でいましたね。監督もその方が喜ばれるし、もうどんどん崩れる様を見て喜ぶ人なので(笑)。

──精神が崩壊していかなかったですか!?

池田:してたかな…。でも貞子の現場にすごく馴染んでいましたね。それに、みんなそれぞれの仕事に集中していたので、そういう意味ではずっと部屋の隅で泣いていても誰も話しかけずに放っておいてくれて、すごくやりやすかったです。

──それは壮絶な現場ですね。来年には初監督作品も公開されますが、今作を通して学んだことや刺激を受けた部分はありましたか?

(C)2019「貞子」製作委員会

池田:中田監督が指揮をとって一番大きな声で現場をまとめてらっしゃるんですけど、その熱量にみんながついていく形で、全スタッフが魂をかけて撮ってたんじゃないかと思う瞬間が多くて。本当にみんなボロボロになりながら、雑にやっていい部分が一つもなく、自分を顧みずにこの作品を作り上げていたんです。

映画を作る、なにかを作るという上で、私はそれが一番楽しい瞬間で好きだなと思えた。それを知れたのは、私にとってすごく愛おしいなと思えることですね。

──池田さんにとって一番“怖い”ものは?

(C)2019「貞子」製作委員会

池田:突然の社長からの電話!なんかやったかなって思っちゃう(笑)。意外なことにほとんど怒られたことがないんですけど、そろそろ怒られたいんですかね?そういう期待もありつつ、急に電話がかかってくると怖いですね!

──池田さんから見て、演じられた茉優はどんな女性だと感じましたか?

池田:大事なものを置き去りにしたまま強くなってしまっていて、すごくもろい。母性みたいなものはすごく強いけど、まだそんなに自分のことは分かっていないのかなって。だから今回初めて弟が危ないことをしてしまって連絡が取れなくなった時に、崩れていきそうになるのかなと。そういった人間ドラマという部分でも、この映画は共感してもらえると思います。

──ホラー映画の怖さを引き立てる音響やCGがない状態での撮影でしたが、大変さはありましたか?

池田エライザ

池田:ありましたね。撮影後に音楽や色んな音が入ってきて、その中で観てる人の心がどんどん湧きだっていくような演出だったので、監督からは本読みの段階で(日常を切り取ったような自然な話し方ではなく)セリフは全部たててハッキリととおっしゃっていて。慣れるまで時間がかかりましたけど、なるべくセリフはたてて分かりやすくするように意識しました。

──中田監督のこだわりが随所に溢れていますね。

池田:このアングルに対してこれぐらい目を見開くとか、そういうことを監督がその都度細かく言ってくださるので。本当に観客の皆さんにあてた映画。どうしたら皆さんがドキドキするかとか、やめてと思うかとか…悪趣味ですよね(笑)。人が嫌がるために、あれこれやっていた気がします(笑)。本当に容赦ないのが、この映画の見どころです。

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映画『貞子』は5月24日(金)より全国公開

(C)2019「貞子」製作委員会

スタイリスト:福田春美(pinko)/ヘアメイク:豊田千恵

取材:富塚沙羅/撮影:ナカムラヨシノーブ

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