出産高齢化と平均寿命延伸 その推移を並べてみると...
タレントの磯野貴理子(55)が「自分の子供がほしい」という24歳年下の夫と離婚した。昭和から平成にかけて、女性の社会進出や人生観・価値観の多様化に伴い晩婚化や出産年齢の高齢化が進んだ。それと並行して平均寿命や健康寿命も延伸し「人生100年時代」が合言葉になった。これらはどのように推移してきたのだろうか。
1975年(昭和50年)以降の初婚年齢と出産年齢の推移(グラフ)に平均寿命の推移(数値)を並べると以下の図のようになる。
厚生労働省が昨年7月に公表した「平成29年簡易生命表」によると、2017年(平成29年)の女性の平均寿命は87.26歳。1975年当時の76.89歳から10.37年延びた。一方、同じ42年間で女性の平均初婚年齢は24.7歳から29.4歳へ4.7年、第1子出生時の母親の平均年齢は25.7歳から30.7歳へ5年、それぞれ高齢化した。
87.26歳という女性の平均寿命は「2017年に生まれたゼロ歳女児が平均的に生きられるであろう年数(平均余命)が87.26年」ということで、出産年齢の統計との厳密な比較はできない。また、社会学的な要因とは別に医学的・生物学的なリスクや限界もあるため、出産年齢の高齢化は平均寿命の延伸のようなペースで続くものではないが、人生の設計にはこれらのような性質の異なるさまざまな要因が絡み合う。
女性だけでなく夫婦やカップルも、人生設計やライフスタイルの選択の折にはこのような統計も参考にしてみてはいかがだろうか。
平成29年簡易生命表の概況(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life17/index.html
平成29年(2017)人口動態統計(確定数)の概況(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei17/index.html
医師・専門家が監修「Aging Style」