『居眠り磐音』芳根京子インタビュー|「この作品に出会って時代劇の印象が変わった」、女優としての今後の展望も告白
『居眠り磐音』
芳根京子 インタビュー
全著作累計6500万部を超える大ベストセラー作家・佐伯泰英作品、初の映画化となる『居眠り磐音』が5月17日(金)より公開される。シリーズ累計発行部数2000万部を突破する大人気の「居眠り磐音」シリーズを、日本を代表する俳優である松坂桃李はじめ豪華俳優陣と一流スタッフの手によって豪華絢爛に映像化。まさに新時代の時代劇エンターテインメントとなっている。その中で主人公・磐音の許嫁で不運な運命に翻弄されながらも磐音を一途に思い続ける奈緒を演じたのが、今年の日本アカデミー賞で新人賞を受賞し昨今話題作が絶えない実力派女優の芳根京子。重要な役どころのため「撮影前はとても不安だった」という芳根に、時代劇2作目となる本作への挑戦と、これからの女優としての展望を語ってもらった(取材・文:富塚沙羅/撮影:ナカムラヨシノーブ)。
──最初に脚本を読んだ感想と、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
芳根:最初に脚本を読んだ時は、シーン数がそんなに多くない中で、これほど重要な役をどう印象づけられるかがすごく不安だったんです。これまで真ん中に立たせていただくことが多かった中で、今回は少ない中でどう自分を出せるかというのが課題だったので、そこがとにかく心配でした。
でも完成した映画を観て、磐音(演:松坂桃李)様がおこん(演:木村文乃)さんと話している時に、奈緒っていう名前が何度も出てくるのがすごく印象的で。撮影は一人のことが多かったので、完成した作品を観て、やっとこの“居眠り磐音”の世界に入れたんだ!っていう実感が湧いた気がしましたね。
──撮影前は相当不安だったんですね…!
芳根:時代劇の経験もあまりなかったので、京都の太秦の方で撮影させてもらえるのがすごく嬉しかったんですけど、緊張がすごかったですね。その分終わった時は、すごくホッとした覚えがあります(笑)。
──それこそ芳根さん演じる奈緒の一人のシーンは、重要なシーンばかりでした。それぞれ気持ちをもっていくのが大変だったのでは?
芳根:涙を流すシーンが撮影の初日だったので、すごく緊張していったんですけど現場の空気がすごく温かくて一気にリラックスしてこの世界に入れたんです。自分でもすごく不思議なくらい、初日から自信が湧くなんて今まであまり経験としてなかったので…「あっ奈緒の気持ちが自分の中にちゃんとあるんだな」と思えた瞬間でもありました。自分を信じてもいいのかなって思いましたね。
──本木克英監督とは、奈緒について話し合いを重ねられたのですか?
芳根:もちろん私が聞いたことは答えてくれるんですけど、その初日の涙のシーンを見て監督が、「もう大丈夫だ!」と言ってくださって(笑)。「そんな任されてもー!」と思ったんですけど(笑)。でもそういう風に思ってもらえるのは、すごく心強いなと思ったので本当に嬉しかったですね。認めてもらえたのかなって。
──奈緒はとても芯が強く、磐音を一途に思い続ける恩義な女性ですが、芳根さん自身と奈緒の似ている部分はありましたか?
芳根:奈緒が磐音様をずっと待ち続ける一途な気持ちは、分かる気がしますね。でもあそこまで私は強くない、あそこまでずっと待てるかなって…。でも愛は、どの時代も変わらないなと。この作品は時代劇ですけど堅苦しくなく、エンターテイメント性もありますし、そこがすごく入りやすかったんです。私も時代劇はお仕事始めるまでそんなに見たことがなかったんですけど、この作品に出会って時代劇の印象が変わった気がしました。「あっこんなに観やすいんだ」って!
──本当に女性でも観やすいですよね!
芳根:そう思いますね。磐音様を想う対極な2人の女性がいる分、すごく感情移入がしやすいのかなって思いますし。奈緒の気持ちも、おこんさんの気持ちも、寄り添える方に感情移入してもらえたらいいのかなと。
──時代劇映画は『散り椿』から2作目になりますが、「前回より成長したな」と感じる部分はありましたか?
芳根:1回目の時が木村大作さんの作品だったので、本当に緊張して正直あまり記憶がなくて(笑)。でも本作の衣装合わせの時に「あっ大作さんやってたんだよね、じゃあ大丈夫だね」っていろんな方に言っていただいて(笑)。でも『散り椿』は私の撮影は3日間くらいしかなかった上に、記憶も緊張のあまりほとんどないので「いやっ全然まだ分からないこといっぱいあるので教えてください!」と言って。でもすごく皆さん優しかったので、本当に色んなことを教わりました。
──今回愛する人が実の兄を殺してしまうという、かなり難しい役どころだったかと思います。松坂さんが演じた磐音については、どういう印象を持ちましたか?
芳根:まだ松坂さんともきちんとお話できていないので勝手なイメージではあるんですけど、松坂さんは磐音様とリンクする優しさや雰囲気を感じるなって思いました。映像の中の磐音様は、私は台本で読むよりももっと柔らかく感じて、優しさと強さを掛け合わせた本当に素敵な男性だなと。かっこいいなと思いましたね!
──本作では松坂さん、柄本佑さん、杉野遥亮さんら男性陣が見事な殺陣を披露していますがご覧になっていかがでしたか?
芳根:やっぱりすごいですね皆さん!自分はそういったアクションとかができるのかなって。今回が初めての方もいるだろうなって思ったら、やっぱり役者さんて何でもできるんだなって思いましたね。
──では機会があれば、アクションとかも?
芳根:できる人になりたいという、願望はありますね!
──今年の3月には第42日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞されましたが、女優としての今後の展望を教えてください。
芳根:日本アカデミー賞の新人賞をいただけて、本当に映画界に入れてもらえたっていう気持ちがすごくあったんです。これから映画もたくさん色んなジャンルに挑戦させてもらえたらと思いますね。去年は特に『累-かさね-』と『散り椿』という、どちらも自分にとっては挑戦的な作品だったので、挑戦していくことの大切さや、はじめは怖いけど、やれば人間どうにかなるというか(笑)。身体がついてくるんだなって思ったので、「いや、できないです」っていうのは禁句にしようと。
『累-かさね-』も最初、「私できないです」「本当に無理です」とマネージャーさんに言っていたんですけど、「そんなのやってみないとわからない」と背中を押してもらえたから今回の賞もいただけたと思うと、やる前にできないっていうのはもうやめようって!「自信ないです」はアリかなと思うんですけど(笑)。
──ちなみに新人賞の受賞で、お母さまから何かお言葉はかけられましたか?
芳根:受賞はまず母に言ってすごく喜んでくれましたけど、やっぱり「ここからだね」っていう気持ちが母も強かったのかなと思いますね。なので祖母が一番ストレートに喜んでくれたなっていう印象です(笑)!
「アカデミー賞の新人賞いただきました」って言ったら、無言で泣き始めて…(笑)。思わず「泣いた!」って言っちゃうくらい、お母さんがそれ見てゲラゲラ笑ってました!今回すごくおばあちゃん孝行できたのかなって思うと、嬉しかったですね!
──今後挑戦したい役柄などはありますか?
芳根:今までの10代は、学生だったり学生服を着ている役が多かった中で、20歳を越えて私自身もこの4月で新社会人の歳になって、どんどん周りの環境が変わっているなっていう印象を感じます。実年齢よりも下に見られがちなので、これから大人の役をできるようになっていけたらなと思いますね!年齢が上がると幅が増えるんだなと、ここ1〜2年で実感しているので!
──最後に改めて、本作の見どころをお願いします。
芳根:本当に私たち世代にも観やすい時代劇になっています。「あんまり時代劇は観た経験がなくて…」と言われるんですけど、そういう方こそ是非観ていただきたいなと思いますし、もちろん時代劇が好きな方も見ごたえがある作品だと思います。食わず嫌いせずに挑戦してもらえたらなと思いますし、奈緒の一途な想いや切ない運命を受けとめてもらえたら、私も嬉しいです!
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— 映画ランド (@eigaland) 2019年5月15日
映画『居眠り磐音』は5月17日(金)より全国公開
(C)2019映画「居眠り磐音」製作委員会
(取材・文:富塚沙羅/撮影:ナカムラヨシノーブ)
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