連想記憶の発達と脳の暴走が原因? おじさんがおやじギャグを言う理由
日常生活の中には、様々な疑問が潜んでいるもの。
えばお父さんが呟くつまらないおやじギャグも、よく考えれば知りたくなるような謎を秘めているかもしれません。
11月5日放送の「チコちゃんに叱られる!」(NHK)では、おじさんがおやじギャグを言う理由が解き明かされました。
■ おやじギャグを連発する理由を脳科学の見地から追求!
広辞苑によると、おやじギャグは「年配の男性が口にする、時代感覚からずれた冗談や洒落」。
そこでおやじギャグの聖地・新橋の居酒屋に潜入し、おじさんたちを観察してみます。
すると「国会議員の1割が“囲碁”ファンだった。“以後”反省します!」「剣道やってた? “面”“胴”臭い(面倒くさい)」など、おじさんたちからダジャレが止まりません。
番組に登場した脳科学者の茂木健一郎先生曰く、おじさんたちがおやじギャグを言うのは「脳のブレーキがきかなくなっている」から。
おやじギャグとは、中高年男性の脳の働きにある特徴から生まれる産物だったのです。
1つの記憶から他の記憶を思い出すことを“連想記憶”といいますが、この能力は年齢を重ねるほど上昇するそう。
ある実験だと、連想記憶に関する脳の発達は30代からあがって50代でピークを迎えることが分かっています。
しかし30代でおやじギャグを連発させる人は少ないですよね。
連想記憶の能力が上がっていく一方で、中高年男性の脳では別のことも起こっています。
注目すべきは、感情をコントロールする“前頭葉”の働き。
前頭葉は20代で発達のピークを迎え、加齢と共に萎縮していきます。
そのため若い男性ならおやじギャグを思いついてもブレーキをかけられますが、高齢者は我慢できません。
脳科学的に説明をするならば、50代を過ぎたあたりから始まる“脳の暴走”がおやじギャグの原因に。
番組を見ていた視聴者からは、「これからはおじさんたちのおやじギャグをくらっても、生温かい目で見守ります(笑)」「連想記憶がスゴいって盛り上げた後に前頭葉の話で落とす。最高の展開でした!」「ブレーキがきかないって言われると妙に納得できるな…」と反響が続出していました。
■ ギャグは意外と奥が深い?
おじさんたちのおやじギャグに対しては、「寒い」「つまらない」「面白いと思ってるの?」と厳しい意見が見られます。
しかしダジャレやくだらないギャグだからこそ、記憶に残るということもあるのではないでしょうか。
医薬品や衛生雑貨メーカー「小林製薬」では、ダジャレやギャグで名前がつけられた商品も数多く存在します。
例えば泡で傷口を洗浄する「キズアワワ」、さかむけを固める「サカムケア」、神経を落ち着かせる生薬「イララック」など、一度聞けば覚えられるような商品ばかり。
ユニークなネーミングセンスはネット上でも度々話題になり、「ふざけたネーミングだけど本当に秀逸だと思う」「CMで名前を聞いたら絶対に忘れないよね。
さかむけた時にすぐ『サカムケア』が思い浮かぶし」「小林製薬の商品を見てると、ダジャレの偉大さに気づく」と絶賛する人も。
連想記憶から紡ぎ出されていくおやじギャグ。実は高度な技術だったのかもしれませんね。(レタスクラブニュース)