画像はキリンビール園公式サイト「お知らせ」よりキャプチャ

22年間、道民や観光客らに愛されてきた「キリンビール園本館　中島公園店」が、2018年9月30日に閉館した。インターネット上には、「懐かしい思い出の地」、「本当に残念」など閉店を惜しむ声が投稿された。

公式サイトで発表された閉店の理由は建物の老築化だった。キリンビール園本館は、1995年12月に開店。大型キャバレー「ミカド」の建物を改装したため、2〜3階は吹き抜けになっていて、中央にはステージがあった。

開放感がある店内も人気だったが、築40年は超えているという建物に限界が来たようだ。

ビールが泡からおいしい

実は、筆者が初めて生ビールを口にしたのが、この「キリンビール園本館」だった。90年代後半に北海道観光で立ち寄った。それまでビールは苦くて飲めないと思い込んでいたのだが、最初の一口でその概念は消え去った。「ビールが泡からおいしい」と思えた瞬間、大人の仲間入りができたような気持ちになったのを覚えている。

そのとき、ジンギスカンも初めての体験だったが、広いホールの中でワイワイと食事をした経験は、まるでアミューズメントパークに来たかのような楽しさだったと記憶している。

思い出の場所がなくなったさみしさはあるが、その感動の味は、きっと、すすきの駅から徒歩2分にあるという新館アーバン店でも味わえるだろう。北海道ふっこう割もあることだし、この機会に改めて訪れてみたい。