最高益のソニー、赤字でも撤退しないスマホはどうなる?
十時裕樹最高財務責任者(CFO)は「利益持続性に主眼を置く」と説明する。より筋肉質な経営体質を作り、確実に利益を伸ばせる体制を整える構えだ。
最大の課題はスマートフォンなどのモバイル事業だ。構造改革を進めても黒字が定着しない。18年1―3月期には低迷を受け、固定費で313億円の減損損失を計上。通期で営業赤字に転じた。
19年3月期もスマホ販売台数を同26%減の1000万台と予想。150億円の営業赤字を見込む。十時CFOは「第5世代通信(5G)技術はあらゆる機器に入り、大きな果実をもたらす可能性がある」と、同分野に力を注ぐことを宣言。「経営チームの総意だ」とし、事業撤退について否定した。「1000万台の販売台数でも利益を創出できる施策を考えている」(十時CFO)。
半導体事業も研究開発費用などがかさみ、減益を予想。スマホ市場の成長鈍化もリスク要因だ。ただし「短期的には伸び率が低下するかもしれないが、車やFAなどは中長期的に伸びる」(同)。増産に向け、画像センサーに1300億円を投じる計画だ。
5月22日には、新中計を発表する。吉田社長は就任時「守る所は守り、攻める所は攻める」と宣言した。ソニーを真の成長路線に乗せられるか。18年度がその一歩となる。
