三菱電機「新旧社長」が醸成してきた企業風土
杉山氏は自動車機器、通信機器、生産技術部門を経て、今は空調や家電の家庭機器部門を統括している。幅広い経験が強みで、「各事業本部に横串を刺す形で体制を強化し、新たな成長けん引事業をつくりたい」と語った。また「21年度以降も成長の旗を掲げる」と宣言。「製品売りに加え、保守やサービスといったビジネスも伸ばしたい」と説明した。
【略歴】杉山武史氏 名大工卒、同年三菱電機入社。11年リビング・デジタルメディア事業本部副事業本部長、14年常務執行役、16年専務執行役、17年副社長。岐阜県出身。
杉山さんってどんな人?
携帯電話メーカーの看板を下ろす決断をした2007年度、その工場の所長だった。「本当につらかった」。しかし「携帯通信の技術は残せる。従業員に生き生きと働ける職場環境を提供することも大事」と前を向いた。
座右の銘は「人心一真」。仕事に真心を込めることの大切さを教えてくれたという。「実直」と同社首脳も評する。イタリアの空調機器メーカーであるデルクリマの買収でも「お金を多く出すとか申し出てはいない。良い技術を持つデルクリマに、当社グループに加わってほしい」とオーナーを真っすぐ口説き、PMI(買収後統合プロセス)もスムーズに進めた。
三菱電機らしく現場を大事にする。柵山社長は「(杉山氏が)製作所長の時、モーターの改善について“自慢話”を披露してくれたことが印象に残っている」と笑う。
週1回はジムで汗を流す。息子3人は独立し、妻と2人暮らし。
(後藤信之)
