G大阪、クラブワースト12戦未勝利の異常事態 ブーイングに長谷川監督「指導力のなさ」

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試合後のセレモニーで長谷川監督が挨拶 「選手は非常によく頑張ってくれた」

 J1ガンバ大阪は26日に本拠地で第33節・北海道コンサドーレ札幌戦に臨み、0-1で敗れて今季ホーム最終戦を黒星で終えた。

 2014年に鹿島アントラーズ以来となる三冠を達成したG大阪だが、9月7日に就任5年目の長谷川健太監督の今季限りでの退任を発表して以降、公式戦12試合未勝利というクラブワースト記録を更新する異常事態に陥っている。

 試合はスコアレスのまま前半を折り返すと、後半27分に決勝点が生まれた。左CKを獲得した札幌は、キッカーのFW菅大輝がボールを上げると、ペナルティーエリア内でFWジェイが頭で合わせてゴール。これが決勝弾となり、G大阪は0-1で敗れた。これでリーグ戦において9戦未勝利と19試合連続失点を喫し、いずれもクラブワースト記録となっている。

 今季、市立吹田サッカースタジアムでのラストマッチとなったG大阪だが勝利を飾れず、試合後に長谷川監督は「セットプレーから1点取られたらしょうがない。惜しい場面はありましたけど、もう少し攻撃の精度を上げて、サポーターが喜んでくれる試合をしたかった」と振り返っている。

 本拠地最終戦とあって試合後にセレモニーが行われ、キャプテンのMF遠藤保仁に続いて長谷川監督が挨拶をしようとマイク前に出ると、スタンドから一斉にブーイングが飛んだ。そんななか、指揮官はやや間を置いて語り始めた。

「今シーズン、なかなか喜んでもらえるような試合ができなかった。選手は非常によく頑張ってくれた。私の指導力のなさだと思っています」

ラストマッチの相手は…

 そう絞り出した長谷川監督は、依然として騒然とする雰囲気のなか「これで快く5年間に幕を閉じることができると思っています。こういうブーイングをこれから声援に変え、来シーズン、ガンバ大阪にぜひタイトルを奪取してほしいと思います。5年間ありがとうございました」と締めた。

 Jリーグ、ナビスコカップ、天皇杯を制した2014年には三冠監督として脚光を浴びたが、在任期間の終盤にきて公式戦12試合未勝利と苦戦を強いられている。すでに天皇杯も敗退しており、12月2日のリーグ最終戦が今季ラストマッチ。敵地でFC東京に勝利し、G大阪での最後を白星で飾れるだろうか。

■長谷川監督が退任発表(9月7日)後のガンバ大阪の成績

25節(9月9日) 神戸(H)●1-2

26節(9月16日) 大宮(A)△2-2

天皇杯(9月20日) 柏(H)●2-3

27節(9月23日) 鹿島(A)●1-2

28節(9月30日) 横浜(H)●1-2

ルヴァン(10月4日) C大阪(A)△2-2

ルヴァン(10月8日) C大阪(H)●1-2  

29節(10月14日) 新潟(H)●0-1

30節(10月22日) 浦和(A)△3-3

31節(10月29日) 仙台(H)△1-1

32節(11月18日) 川崎(A)●0-1

33節(11月26日) 札幌(H)●0-1

34節(12月2日) FC東京(A)

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images