公私ともに充実!テレサ・ルーが鮮やかな逆転Vを果たした(撮影:村上航)

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<富士通レディース 最終日◇15日◇東急セブンハンドレッドクラブ 西コース(6,662ヤード・パー72)>

3日連続で雨に見舞われた「富士通レディース」の最終日。おととい13日(金)に30歳の誕生日を迎えたテレサ・ルー(台湾)が、6バーディ・1ボギーの“67”とスコアを5つ伸ばし、トータル14アンダーで今季3度目の優勝を飾った。

今年は嬉しいミセスVも!賞金はやっぱり夫婦のお金に?
30歳を迎えて「昔に比べて、朝起きると身体がつらい…」と冗談交じりに言うも、そんな様子は微塵も見せない。首位を走るイ・ミニョン(韓国)から2打差の2位でスタートした最終日、2番・3番の連続バーディを奪って早々に首位に並ぶと、5番でボギーを叩くミニョンを尻目に残り100ヤードの2打目をピンに絡めてバーディを奪取。一気に単独首位に立った。その後も着実にスコアを伸ばすが、猛追してきたミニョンが2打差に迫り迎えた最終ホールで、試練が待ち受ける。

18番パー4、ティショットが大きく左に反れてラフに入った。ラフが深いため、残り175ヤードの2打目は、グリーンを狙わずレイアップを選択。だが、この直後に後続のミニョンが2打目を3メートルにつけるバーディチャンス。ミニョンが入れて自身がボギーならプレーオフにもつれこむ局面となったが、最後まで冷静だった。「先に打った鈴木さんがバックスピンがかかりすぎて戻ったのを見たので、(スピンのかかりやすい)58度ではなく54度でいきました」という3打目は残り3ヤードにピタリ。その後、ミニョンがバーディパットをはずし、一気に肩の荷が下りた。「楽な気持ちで打てた」とパーパットを決めてガッツポーズ。同じくパーでフィニッシュしたミニョンと2打差をつけたまま、勝利を収めた。

6月までに2勝を挙げていたテレサだが、7、8月は肩に痛みが出たために、ゴルフの調子も振るわず。8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」から2週連続で予選落ちするなど「やりたい感じができなかった」。しかし、マッサージなどの治療の甲斐もあって肩は徐々に回復。それに伴いゴルフの感覚も取り戻し、先週の「スタンレーレディス」では4位タイ、そして今週の優勝と完全復活を遂げた。

そんなテレサは新婚1年目。最近の趣味は“料理”だと話す。「この前ネットで調べて海鮮リゾットを作ったら、パエリアになっちゃった(笑)。ダンナさんはまずくても“美味しい”って言ってくれるから、それで十分」とおノロケも。夫の母に教わり、天ぷらなどの日本食も勉強中。「主婦業との両立も息抜きになっている」ようで、私生活の充実ぶりも優勝の要因のひとつかもしれない。

今大会の優勝賞金約1,440万円を加算し、獲得賞金は約9,318万円に。賞金ランクは4位に浮上し、首位のキム・ハヌル(韓国)との差は約1,913万円まで縮まった。来週の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の優勝賞金は3,240万円。2週連続優勝となれば賞金女王の座も狙える位置につけた。

加えて、生涯獲得賞金は史上19人目となる6億円を突破。「日本でゴルフが出来ることが、楽しくてしょうがない」。節目の歳を迎えてもまだまだテレサの勢いは止まらない。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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